「相当チャンスをあげている」 大抜擢も無安打…ハム新庄監督が指摘した“もどかしさ”
3年目の山口アタルは育成選手で唯一の1軍キャンプ抜擢
日本ハムは11日、今季初の対外試合となる楽天戦に6-4で勝利した。打線は15安打と打ちまくり、新庄剛志監督は「打つ方に関しては言うことない」とご満悦。しかし「アピールしてほしい選手が結果が出ていないというのは、もどかしい気持ちでベンチで見ていました」と指摘した。
清宮幸、野村、万波の中軸で計8安打。希望溢れる打線に満足げだったが、チーム力の底上げのために必要なことがある。「やはり山口くんなんかは、この一瞬のチャンスを。一瞬じゃないね、相当チャンスをあげているので。まだ1本もヒットが出ていないから彼も焦りかけているので、バットが出てきていない印象はありますね」と険しい表情を浮かべた。
2022年育成ドラフト3位で入団した山口アタル外野手は、カナダ出身の25歳。ルーキーイヤーに左膝の手術を受けて出遅れたが、昨季は2軍で35試合に出場して4本塁打と大器の片鱗をのぞかせた。プロ3年目を迎えた今季、育成ではただ一人、1軍キャンプに大抜擢され、大きな期待を受けていることは明確。しかしこの日は途中出場で2打数無安打に終わるなど、ここまで実戦で快音は響いていない。
指揮官はキャンプ中から熾烈なサバイバルを予告している。今後もチャンスを与えるか聞かれると「そこまでないですね、もう」とキッパリ。まずは1本。そこから持ち前の打力を発揮したい。
(町田利衣 / Rie Machida)