“最強”から急降下した評価、トラウトの現在地 中堅も明け渡しか…直面するピンチ
![エンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】](https://full-count.jp/wp-content/uploads/2025/02/12154819/20250212_trout_ge.jpg)
エンゼルスのトラウト、2023年は3位→2025年は39位の衝撃
米放送局「MLBネットワーク」がメジャーリーグでの「2025シーズンを前にした現役トップ100」の一部を発表。これまで何度も1位に選出されてきたエンゼルスのマイク・トラウト外野手は、なんと39位に転落してしまった。2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、大谷翔平投手と日米の頂上決戦と呼ばれた名勝負を繰り広げたが、それから2年で36位もランクダウンと、栄枯盛衰を感じさせる結果となった。
シーズンMVPが3度、シルバースラッガー賞は9度と、2010年代を代表する打者だったトラウト。2023年のWBC決勝では、大谷とともに日米それぞれの旗手として入場し、最終回の大谷との対決は名場面として語り草となっている。だが、ここ数年は怪我で出場機会を減らしており、大谷がチームを去った2024年はわずか29試合の出場で打率.220に終わった。それでも10本塁打と、パワーはまだまだ衰えていない。
MLBネットワークは11日(日本時間12日)にトップ100のうち、21〜40位の20人を発表。ここでトラウトは39位に入った。2021年は1位、2022年は2位、2023年は3位と、2年前まではメジャートップクラスの選手として揺るぎない評価を得ていたが、2024年は12位に。今年はさらにランクダウンとなった。
このランキングについて、番組司会者のグレッグ・アムシンガー氏が「いいですか、彼はこの4年間、チームの全試合のうち59%を欠場しているんです。彼をトップ50圏外にしても誰が我々を批判できるでしょうか」と、この順位でも高いと主張。解説者のスティーブ・フィリップス氏は「そうとも言えますが、私はこう見ています。彼は限定的な出場だったが、出ているときは超一流だった。なので私は彼が怪我なくシーズンを過ごし、復調して、以前の超一流の選手に戻ることに期待したい」と語ると、アムシンガー氏も「私はトラウトが大好きです。彼はこのリストのトップ3に11度入り、そのうち8度は1位だった。この番組を支配していました」と応じた。
一方で、番組では今季のトラウトの起用法にも言及。2015年以降は中堅だけを守ってきたが、ここ数年は守備指標のUZRもマイナスが目立つなど、守備力に陰りが見える。番組出演者は、中堅としての起用に「ノー」と口を揃えた。アムシンガー氏が「彼は左翼とDHでしょうか」と問いかけると、解説者のクリス・ヤング氏は「そのほうが理にかなっていますね」と賛同した。
MLB公式サイトが11日(同12日)に公開した全球団のスタメン予想では、トラウトは「3番・中堅」だった。エンゼルスの外野陣はテイラー・ウォードを左翼、ジョー・アデルを右翼、新戦力のホルヘ・ソレアを指名打者とした一方で「トラウトは左翼か右翼に動かされる可能性がある」と注釈をつけた。走攻守すべてで高いパフォーマンスを見せてきた、かつての最強打者は正念場を迎えている。
(Full-Count編集部)
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