抜群の数字はなくても…NPB外国人投手で屈指の成績を残したスタンリッジ

2016年から2年間ロッテに在籍したジェイソン・スタンリッジ【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】
2016年から2年間ロッテに在籍したジェイソン・スタンリッジ【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

かつてはMLBドラフト1巡目、阪神ではメッセンジャーと先発ローテを形成

 2017年までロッテで投げたジェイソン・スタンリッジが引退を表明した。7月31日は、MLB、NPBのトレード期限だった。

 スタンリッジはアラバマ州の生まれ。高校から1997年にドラフト1巡目(全体31位)でタンパベイ・デビルレイズ(現レイズ)に指名された。デビルレイズはMLBのエキスパンションによって翌1998年からのMLB参入が決まっていた新球団だった。スタンリッジは、この年、新球団の特例で92人が指名されたデビルレイズの1期生の筆頭で入団した。

 2001年にはMLBに昇格。しかしMLBに定着することなく、2004年にはレンジャーズに移籍。以後、レッズ、ロイヤルズを経て2007年にソフトバンクに移籍。2シーズン主に先発投手として投げたが、故障もあって2008年オフに戦力外となる。

 2009年にはマーリンズとマイナー契約するも、MLB昇格はならず。2010年はフィリーズに移籍したがキャンプ中に解雇。この年4月になって阪神が、スタンリッジと契約した。

 阪神はこの年、ランディ・メッセンジャーを獲得し、救援投手として起用する予定だったが、開幕3戦目で負け投手になるなど不安定な投球を見せたので、急遽スタンリッジの獲得に踏み切った。なお、ソフトバンク時代の登録名は「スタンドリッジ」だったが、阪神入団後は「スタンリッジ」となった。

 その後、スタンリッジは先発投手に転向したメッセンジャーとともに阪神のローテーションを維持した。

2010年 スタンリッジ11勝5敗 メッセンジャー5勝6敗
2011年 スタンリッジ9勝7敗 メッセンジャー12勝7敗
2012年 スタンリッジ7勝12敗 メッセンジャー10勝11敗
2013年 スタンリッジ8勝12敗 メッセンジャー12勝8敗

 この数字を見てもメッセンジャーとの評価がじりじりと逆転したことがわかる。

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