中日“黄金時代”を支えた台湾の左腕が引退 あと3人…栄光2011年戦士たちの現在地

日米通算96勝の左腕・チェンが現役引退
中日は26日、かつての黄金期を支えた台湾の左腕チェン・ウェイン投手が引退し、3月16日の西武戦でセレモニアルピッチを実施すると発表した。これで中日の優勝を知る現役選手は、残り3人となった。
2004年にプロ入りしたチェンは、2008年に先発と中継ぎの両方をこなして1軍定着を果たすと、先発に固定された2009年に防御率1.54でタイトルを獲得。テークバックの小さなフォームから繰り出す伸びのある直球を武器に、2010年には13勝、2011年は8勝を挙げ、落合博満監督が率いた中日の黄金期を支えた。
メジャー挑戦のため2011年を最後に中日を退団。同年を最後に、中日は優勝から遠ざかっており、昨年まで3年連続最下位と苦戦が続く。チェンの引退により、当時の優勝を知る現役選手は大野雄大投手、岡田俊哉投手、大島洋平外野手の3人だけとなってしまった。2011年当時、チェン以外に主力としてプレーしたのは大島のみ。
残る3人は全員が中日一筋でプレー。2020年に沢村賞に選ばれた大野は最近2年間は1軍登板が2桁に届かず、岡田は2023年2月の練習試合で右大腿骨骨折という大怪我により育成契約に。大島は2023年に2000本安打を達成したものの、2024年はプロ入りワーストの成績に終わっており、いずれも今季が正念場のシーズンとなる。
時代の流れを感じさせるニュースに、SNSでは「本当にお疲れ様でした」「黄金期を支えてくれてありがとう」「吉見とチェンが投げる日は勝ち確みたいな雰囲気だったよな」などと昔を懐かしむ声や「マジで経験者がいるうちに優勝しとかないとさらに遠のくぞ」と、低迷するチームを奮起を促す声などが上がっている。
39歳のチェンは中日で37勝を挙げた後、メジャーでは3度の2桁勝利をマークするなど8年間で通算59勝。2020年終盤にロッテ入団で日本球界復帰を果たすも、4試合に登板したのみで退団。2021年には阪神で2試合に登板したが、2022年途中に退団していた。その後はアトランティック・リーグ(北米独立リーグ)でもプレーした。
(Full-Count編集部)
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