MLB復帰右腕を変えた“異国での成功”「特別な場所」 激変したドラ1が掴んだ22億円
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KBOで大活躍→MLB復帰のフェッディが語る成功の秘訣
韓国プロ野球(KBO)でMVPに輝いた後、メジャー復帰を果たしたカージナルスのエリック・フェッディ投手が、MLB公式サイトの記事で“逆輸入ドリーム”をつかむまでの経緯を回顧。環境の違う異国でのプレーを「私はお勧めするよ」と語った。
2014年ドラフト1巡目(全体18位)指名でナショナルズに入団したフェッディ。球界有数の有望株右腕と評価され、2017年にメジャーデビューを果たした。しかし、期待されたような結果を残せず、通算6年で21勝33敗、防御率5.41。2022年オフにFAとなると引き取り手はなく、韓国へ活躍の場を移した。
これが大きな転機になり、移籍1年目にNCで20勝6敗、防御率2.06、204奪三振の成績でシーズンMVPと投手3冠を獲得。1年後の2023年オフに2年1500万ドル(約22億3500万円)でホワイトソックスとの契約を勝ち取った。2024年にはホワイトソックスとカージナルスで計31試合に登板し、9勝9敗、防御率3.30とメジャーでは自己最高の成績を残した。
MLB公式が22日(日本時間23日)に公開した記事で、このサクセスストーリーを取り上げている。ジョン・デントン記者は「彼は自ら進んで弱みをさらけ出し、変化を受け入れる必要があった。また、投球方法や打者へのアプローチを劇的に変えるような、非常に細かく緻密な作業に取り組む覚悟も必要だった」と、異国でのプレーに伴う痛みを挙げた。
フェッディ本人は「自分で描いたこの計画が、うまくいくことを本当に願っていたんだ。それが実際に成功して、本当に最高の気分だよ」と語る。マイナーリーグではなく韓国を選んだことは「私は韓国に行ったとき、磨かなければならなかった2つの新しい球種があった。それらを175イニング以上投げて証明する必要があった。幸い、それがすごくうまくいったんだ」。先発として登板機会を確保し、チェンジアップの強化など球種の見直しは、韓国だけでなくメジャー復帰後も効果を発揮した。
カージナルスのオリバー・マーモル監督も「すべて自分に賭けた結果だ。それは、強い信念と競争心が自分の中にあるからこそできることだ。彼は真剣だ。だから、彼が私たちのチームにいることは非常に意味があることだよ」と、口数が少ないが逆境を乗り越えてきた32歳右腕を評価する。
異国のリーグで“賭け”に出ることにフェッディは「人それぞれ進む道は異なるけど、私はお勧めするよ」と語る。そして、成功のきっかけをつかんだアジアの国を「韓国は楽しかった。あそこは、私の心の中でいつも特別な場所であり続けるだろう」と振り返った。
(Full-Count編集部)
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