CY賞右腕が“審判”に異議「そんなにひどいのか?」 2度の判定変更「懐疑的だ」

今春オープン戦から試験導入の「ABS」
サイ・ヤング賞3度の40歳ベテラン右腕に難敵が現れた。メジャーリーグのオープン戦で今季から試験導入されている、いわゆるロボット審判「ABS(オートマティック・ストライク・ボール・チャレンジシステム)」に、ブルージェイズのマックス・シャーザー投手が不満げな様子を見せた。
MLBは今春のオープン戦の約6割で、ABSを試験的に導入することを決定。ABSは2021年からマイナーリーグで試験的に導入され、2022年には3Aでも運用されている。主審が原則はストライク、ボールの判定をする中で、判定に不服を持った選手が異議申し立てができる制度。選手は帽子やヘルメットを叩き、審判にチャレンジの意思を伝える形となっている。
米スポーツ局「ESPN」は25日(日本時間26日)に、オープン戦初登板となったシャーザーの様子を報じた。相手チームのカージナルスは、人間の審判がストライクと判定したシャーザーの球に対し2度、ABSチャレンジを申し立て、いずれも判定がボールに覆った。
試合後、シャーザーは米スポーツメディア「ジ・アスレチック」の取材に対して「私はこれについては少し懐疑的だ。何をしようとしているのかは分かるが、メジャーの審判はとても良い。だからここで実際何を変えようとしているんだ?」と疑義を呈した。さらに「ストライクがボールに変わるものがあり、ボールがストライクに変わるものもあることは分かっている。だから基本的に相殺される。で、これで実際に試合は良くなるのか?」と語った。
試合では、ボール判定にシャーザーがチャレンジを申し立て、ボールと認定されたボールもあった。「審判たちは本当にそんなにひどいのか? 私はそうは思わない」。“ご意見番”でもあるベテラン右腕は人間の目による判定を支持した様子だった。
(Full-Count編集部)
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