ド軍が失った佐々木朗希への“余裕” 日本時代の剛球が消えたワケ、米識者がチクリ

佐々木は8先発して1勝1敗、防御率4.72
ドジャース・佐々木朗希投手は今季8試合に先発して1勝1敗、防御率4.72を記録している。直近の9日(日本時間10日)の敵地ダイヤモンドバックス戦は4.0回5安打5失点で降板した。米識者は「彼はとても苦しんでいます」とし、わずか2人しかいない“不名誉な記録”を紹介しながら、ここまでの投球を嘆いている。
FOXスポーツでアナリストを務めるベン・バーランダー氏が司会を務めるポッドキャスト番組「Flippin’ Bats with Ben Verlander」が12日(日本時間13日)に公開された。バーランダー氏は「私はロウキ・ササキを信じています」としながらも「チームはチーム状況的にもう少し活躍してくれることを望んでいるかもしれません」とし、故障者続出の状況から右腕の奮起を期待する。
一方でここまでの8先発は「とても苦しんでいます」と厳しい目で見る。前回登板は平均球速94.8マイル(約152.5キロ)にとどまり、佐々木らしい剛球が見る影もなかった。バーランダー氏は球速低下の理由について「怪我が原因ではないと思います。制球を取り戻したいことが原因かと思います。うまく制球できていませんからね」とし、デーブ・ロバーツ監督同様に制球面が課題と分析する。
そして「とても悪い指標があります。2人だけ該当する指標があります」と切り出し、「それは(今シーズン)5先発以上で、空振りストライクの割合が10%以下、そしてボール球の割合が40%以上の投手はアンドレ・パランテ(カージナルス)とロウキ・ササキだけです」と紹介。空振りも奪えない一方でボールが嵩んでいる厳しい投球内容だと指摘した。
「速球の速度が94マイルというのはよくないことです。(速球の低下は)制球力を改善させる為かもしれませんが、制球もよくないです。速度が94マイルであまり変化がない球であれば、厳しい状況になってしまいます」と渋い表情を見せ、「(怪我人が続出しているので)5番手で投げさせて、成長を見守るだけの余裕がなくなっています。4回以上投げてもらわないといけないのです」とし、できる限り長いイニングを投げることに期待を込めた。
ここまではなかなかロッテ時代のような圧倒的投球が見せられていない佐々木。特に速球の空振りスイング率はメジャー最低と、球威に欠けた投球が続いている。果たして、課題を克服して“超逸材”の姿を見せられるだろうか。
(Full-Count編集部)