佐々木朗希にあった“異変” 元新人王は察知も…あえて伝える「愛を送りたい」

ローニー氏「打者を仕留めるのに苦しんでいた」
ドジャース・佐々木朗希投手が13日(日本時間14日)、右肩痛のために15日間の負傷者リスト(IL)に入った。この日のアスレチックス戦の試合前と試合後、デーブ・ロバーツ監督は取材対応に追われた。大敗後の会見で指揮官は復帰時期も定めないと語るにとどめた。ドジャース放送局のポストゲームショーでも、話の中心は逸材の健康状態についてだった。
ロバーツ監督は試合後、佐々木が前回登板の9日(同10日)のダイヤモンドバックス戦後に違和感を明かしたとし、「投手陣としての現状を思い、彼は自分がきちんと投げられないと感じるまで投げ続けて耐えてすべてを戦い抜こうとした。その時彼は現状を教えてくれた。そこで彼のスキャンを昨日撮って、それで肩のインピンジメントが分かった。それで念のためにIL入りさせることにした」と、懸命に投げていたことに感謝も伝えた。
メジャー1年目は8先発で1勝1敗、防御率4.72となかなか結果が出せない中、ここにきて離脱。「スポーツネットLA」ポストゲームショーでは佐々木の話題で持ちきりだった。元新人王のドントレル・ウィリス氏は開口一番「まずは何よりこの状況を戦い抜こうしたロウキに愛を送りたい」と話し始めた。
「彼はメジャーで成功し始めていた。5回や6回まで投げられるようになっていた。チームメートが離脱していて、自分は成功し始めているが、感覚は最高ではない。初めてのメジャーだからインパクトを与えたいと思うものだろう」と慮る。ウィリス氏は自身も現役時代に「肩が100%の状態でないのに、チームを大切に思っているし優勝したいと思っていることを見せようと試合に出て張り合おうとした」と経験があるという。
それでも、「傷んでいる状態というのと、登板して怪我をするというのは違うものだ」とも指摘する。「彼のスプリットチェンジアップも速球も我々はとても気に入っているが、ここ3先発の球速は、私は気になっていた。なので彼が登板中に100%だと感じていないことは分かっていた」と故障の予兆はあったというう。「腕の強さを取り戻して、投球プログラムを経て、ポストシーズンに向けて彼が武器になるように自信を取り戻させることだ」と、復帰に時間がかかっても向き合う時間を作ることの大切さを説いた。
球団OBでもあるジェームズ・ローニー氏も「彼は本人が思うようには三振が取れていなかった。四球も本人が望んでいたより多かった。球威がなければメジャーで打者をアウトにするのは厳しい。2ストライクまで追い込めても仕留めるのは厳しい。彼は打者を仕留めるのに苦しんでいた。なので彼は最終的に、今自分はベストの状態ではない、チームを助けるより足を引っ張っていると感じたのだろう」と見る。
デーブ・ロバーツ監督は復帰のタイムラインは設けず、まずはノースロー調整をしていくという。明らかに本調子とかけ離れた投球が続いた佐々木。今回の離脱期間を経て、再び日本時代のような躍動感ある姿を見せられるだろうか。
(Full-Count編集部)