7回無失点も登録抹消…21歳右腕は本音吐露「投げさせてくれよ」 新庄ハムの“贅沢な悩み

日本ハム・新庄剛志監督【写真:冨田成美】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:冨田成美】

7回2安打無失点8Kの達孝太は「ローテで回してもいいくらいの投手に成長」

■ロッテ 2ー1 日本ハム(18日・ZOZOマリン)

 日本ハムの達孝太投手が18日、ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ戦に先発し、プロ最長の7回を投げ2安打無失点8奪三振の好投を披露した。援護なく2勝目とはならなかったが、防御率は0.69。チーム事情で19日に抹消予定で、新庄剛志監督も「仕方ない。投げさせないといけない投手もたくさんいるから」と“贅沢な悩み”を吐露した。

「達くんよかったね。投げるたびに成長して。ボール先行でも変化球でしっかりストライクが取れるし、テンポもいいし、安心感出てきましたね。ローテーションで回してもいいぐらいのピッチャーに成長してますけど、抹消っていう」と絶賛した指揮官。194センチの長身から投じられる最速153キロの直球に変化球もコースに決まり、ロッテ打線を寄せ付けなかった。

 それでも今季初登板で6回1失点で白星を手にした4日の西武戦(エスコンフィールド)に続く“投げ抹消”となる。好調なだけに21歳右腕も「投げさせてくれよって感じですけど」と苦笑いしつつ、「いろいろな意図があって、自分の成長にもつながるような登板感覚にもしてもらっているのかなと。時間がある分、調整する時間はいっぱいあるので、しっかり調整して上がってこいよという意味だと捉えて、切り替えてやりたいなと思います」とさらなる成長を誓う。

 こんな“ゆとり”ができるのも、先発陣が好調だからにほかならない。伊藤大海(5勝、防御率2.08)と北山亘基(2勝、防御率1.69)こそ開幕ローテーションから1度も出場選手登録を外れていないが、開幕投手を務めた金村尚真(3勝、防御率2.30)、加藤貴之(2勝、防御率2.94)、山崎福也(2勝、防御率0.94)、古林睿煬(2勝、防御率2.91)らは登板間隔を空けながら1軍マウンドに立っている。

 新庄監督は「(先発が)多いね。いい投球してくれますよね。もう先発、先発でいいんじゃない、1試合。4回と5回ぐらいで」と“先発リレー”すら思い描くほど。しかし起用は投手コーチに任せているとあって「投手コーチがしっかり考えて、そういうアイデアも出てくるかもしれないからね。期間が空きすぎてもちょっと良くないから。でも口出しすることはない。やっぱ成長させないといけない」と話すにとどめた。

 この日は延長12回サヨナラ負けを喫して連勝は2でストップしたが、パ・リーグ首位の座は変わらない。この時期の投手起用が、勝負の夏場以降に大きくプラスに働く可能性は高い。安定感を保つ投手陣の起用法がカギを握っている。

(町田利衣 / Rie Machida)

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