プホルス、人身売買撲滅へ尽力 夫婦で会見「目標はMLB全30球団で行うこと」
9月16日にキャンペーン実施、2016年にディードレ夫人の思いを聞き活動をスタート
今年5月に史上32人目の通算3000安打を達成したエンゼルスのスーパースター、アルバート・プホルス内野手とディードレ夫人が9日(日本時間10日)にエンゼルスタジアムで会見を行い、9月15日(同16日)に同スタジアムで「STRIKE OUT SLAVERY DAY(人身売買撲滅キャンペーンの日)」を開催すると発表した。
世界167か国でおよそ4580万人が被害を受けている実態を野球ファンにわかってもらおうとの思いで始まったもので、今年で2回目。試合前のセレモニーに加え、試合後にはこの日の会見にも姿を現したシンガーソングライターで世界的なスーパースター、ニック・ジョナスのコンサートも予定している。
エンゼルスから始まった動きだが、今年はナショナルズの本拠地ナショナルズパークでもスティーブン・ストラスバーグ投手が中心となって8月23日(同24日)に開催される。
2016年にディードレ夫人が海外を旅行中に人身売買が幅広く行われている現実を目の当たりにして、何とか知ってもらいたいとの思いで活動がスタート。プホルスは「彼女が2016年に旅行から帰ってきて、彼女の考えを聞き、情熱を感じた。その時はシーズン中で、子供も5人いるし、僕は野球やってるし、彼女が何をしたいのかいまいちよくわからなかった。でも数か月、彼女の活動に対する情熱に触れて、僕の選手生活を20年間支えてくれたし、今度は僕が支える番だと思って、彼女の活動をサポートすることを決めた」と話した。
メジャー史上屈指の偉大な成績を刻むレジェンドでありながら、人格者としても知られるプホルス。この活動が広がっていくために力を尽くしており、「1年前、『STRIKE OUT SLAVERY』のイベントをエンゼルスで行ったが、今後の目標はMLBの全30チームで同じ日にそれを行うことだ。それを実現しようと努力していて、その下地もできている。エンゼルスには、この活動に門戸を開いてくれたことに本当に感謝している。9月15日のイベントを楽しみにしているよ」とも話した。
「いずれは30球団全てのチームで行われるように――」というプホルス夫妻の夢が叶うことを期待したい。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)