後半戦好調の田中将大、辛口NY紙から絶大なる信頼「ワイルドカードは田中で」
セベリーノは最近不調続き、一方の田中は最近14試合は負け知らず
ア・リーグ東地区の優勝を狙うヤンキースだが、先日8月2日(日本時間3日)から敵地で行われた首位レッドソックスとの4連戦に4連敗と苦戦し、現地8月9日終了現在、8ゲーム差がついてしまった。72勝42敗で貯金30を作りながらも、プレーオフ進出の道はワイルドカード(WC)枠が現実味を帯びてきた。地元紙「ニューヨーク・ポスト」では、WC枠でのプレーオフ進出をほぼ確実なものと考え、「ヤンキースが過去の悪夢を再現せずに済む方法」と題した特集を展開。その中で、一発勝負で決まるWCゲームの先発は田中将大に任せるべきだ、と提言している。
ヤンキースは今季ここまで勝率.632で、昨季世界一のアストロズ(勝率.629)を上回っているが、それでも東地区のライバル、レッドソックスが勝率.698と驚異の強さで首位を快走している。記事では、ヤンキースの地区優勝は厳しく、WC枠でのプレーオフ進出が濃厚と指摘。さらに、西地区に目を向けた時、最近は勢いづいてきたアスレチックスが、4.5ゲーム差で追うアストロズを抜き、地区優勝するであろう可能性にも触れている。
もし両方の可能性が現実のものとなった時、ヤンキースが一発勝負のWCゲームで対戦するのは、昨年のリーグ優勝決定シリーズ、2015年のWCゲームと2度プレーオフで苦杯を舐めさせられたアストロズになる。プレーオフを勝ち進むためにも重要な天王山となるが、問題はこの試合で誰が先発マウンドに上がるか。通常はエース格の投手が抜擢されるため、開幕投手を務めた右腕ルイス・セベリーノが順当と言えそうだが、記事では「ヤンキースはワイルドカードの先発をタナカにシフトし、その状況を作るためにローテーションを再編しなければいけないかもしれない」と指摘している。
理由は、セベリーノの不振と田中の復調だ。セベリーノは8日(同9日)ホワイトソックス戦こそ7回3失点としたが、それまで5試合連続は6回を持たずに降板し、合計24失点を喫していた。一方の田中は好調で「最近14試合では7勝0敗と負け知らずで、防御率も3.12だ」と成績を紹介。「セベリーノが復調しない限り、ワイルドカードは田中に先発をさせるべき」と進言した。田中は昨季のプレーオフでは3試合に投げて2勝1敗、防御率0.90と圧倒的なパフォーマンスを披露しており、その時の印象もしっかりと地元メディアの脳裏に刻まれているのだろう。
シーズンが進むにつれ、右肩上がりに調子を上げてきた田中は、地元でもどんどん評価を上げているようだ。
(Full-Count編集部)