投手・大谷翔平の懸念材料「試合になったら一気に」 再発の危険性も…OB指摘

五十嵐亮太氏、大谷の復帰登板について解説
日米で23年の現役生活を送った五十嵐亮太氏が、自身のYouTubeチャンネル「イガちゃんねる」を更新。16日(日本時間17日)のパドレス戦で663日ぶりの復帰登板を果たしたドジャース・大谷翔平投手の今後について語った。
大谷は復帰登板で1回28球を投げ2安打1失点。最速は100.2マイル(約161.2キロ)をマークした。実戦形式の投球練習「ライブBP」には3度登板も、マイナーでの調整登板はなし。五十嵐氏は「びっくりしました。マイナーで3、4試合投げて戻るのが本来のプロセス。レベルが高いメジャーでピッチングの調整をしますと言っているようなもの」と説明した。
本来ならとてつもなく高いハードルで「1イニングとはいえ試合を壊してしまう可能性もある。流れが悪くなってしまう可能性がある」と五十嵐氏。「そこで行きますと思うところが大谷選手の凄さ」と思考のスケールの大きさに感心した。
球速については「実戦だと力は入っちゃう。抑えようと思っても抑えられなかった」と解説。気になったのは投球フォームで「キャンプで見たときは肘の位置が高かった。肘への負担を考えて変えたんだと思う。ライブBPでも大きく変わっていなかった。でも試合になったら一気に2023年のリリースポイントになっていた」と春先と比べて肘の位置が下がっていたと指摘した。
大谷の武器であるスイーパーは肘の位置を下げた方が大きく横に曲がるという。「スイーパーで抑えたいと思っていて、フォームが体に染み込んでいる。そうなると負担を減らすのは難しい」と手術した右肘への負担を懸念する。
そこで鍵を握るのが新球のシンカー。「スイーパーと違ってストレート系なので肘の負担は減らせる」とし「シンカーは基本的にゴロを打たせる球。ゴロアウトの確率も増えるし球数を減らして長いイニングを投げられる。スイーパーはいざというところでしっかり投げるけど、負担を減らすためにはシンカーが凄く大事」と強調していた。