主砲復帰で真の実力お披露目へ ヤクルト躍進の理由から見る今後への期待
昨年まで2年連続最下位のチームの何が変わった?
4位の広島まで3ゲーム差という大混戦のセ・リーグで、2位の阪神に0・5差をつけて首位に立つヤクルト。3割、30本塁打、30盗塁以上の「トリプルスリー」を確実にしている山田哲人を中心にした攻撃力はリーグ随一。混戦を抜け出す可能性を十分秘めている。
昨年まで2年連続最下位だったチームの何が変わったのか。
昨オフ、球団では近年稀に見る大型補強を行った。先発強化のためにロッテから成瀬善久、流動的だった遊撃を固めるために日本ハムから大引啓次をFAで補強。そして大リーグ・レッズから203センチ右腕のローガン・オンドルセクを獲得した。
だが、成瀬は前半戦は先発ローテーションを守ったものの、3勝8敗、防御率4.76と結果を残せず、後半戦はファーム暮らし。大引も前半戦は打撃不振に陥り、さらに左脇腹の肉離れで1か月半の離脱を余儀なくされた。後半戦で本来の力を発揮しているが、成功したとは言い難い。
オンドルセクこそ勝利の方程式の一角として60試合以上に登板しているが、大型補強が躍進の最大の理由かと言われると、首を傾げざるを得ない。