大谷翔平でもなかった異例対応…“ジャッジ超え”152億円捕手にMVPの可能性、同僚激賞「他に誰も」

32号本塁打を放ったマリナーズのカル・ローリー【写真:ロイター】
32号本塁打を放ったマリナーズのカル・ローリー【写真:ロイター】

同僚右腕ウーの抑え方「4本指を立てて一塁に歩かせる」

【MLB】マリナーズ 11ー2 ツインズ(日本時間24日・ミネソタ)

“最強打者”の前に“最強捕手”が立ちはだかろうとしている。マリナーズのカル・ローリー捕手が23日(日本時間24日)、敵地でのツインズ戦で4戦連発となる32号2ランを放った。最近6戦で6発、4戦で5発と量産態勢に入っており、年間67本塁打ペースとなった。同僚からはアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)よりもMVPに相応しいとの声が上がっている。

 7点リードの9回2死二塁の第4打席、左腕ウエンツが投じた4球目のチェンジアップを完璧に捉え、左翼席に運んだ。これで32本とし、ア・リーグ2位のジャッジに4本差をつけて堂々のトップ。打点数も68で2冠となった。一時はジャッジが3度目のMVPが濃厚と思われたが、“打ちまくる捕手”のローリーにも十分チャンスがありそうだ。

 MLB公式は試合後、「カル・ローリーがMVP? 32号の後、彼のチームメートたちはそれを口にするのをためらわない」との見出しで同僚の言葉を紹介した。「彼は間違いなく、MVPに初めて名乗りを上げるにふさわしいと思うよ」と話したのは、看板選手のフリオ・ロドリゲス外野手だ。「キャッチャーというポジションで、攻守両面において、あれだけゲームにインパクトを与えられるというのは本当に特別なことだ。今、同じようなことをしている選手は他に誰もいないと思うよ」と脱帽した。

 また、この日先発して6回2失点9奪三振で今季7勝目を挙げたブライアン・ウー投手は、「もし自分が相手チームの投手だったら、ローリーにどうやって投げるか?」と尋ねられると「4本指を立てて、彼を一塁に歩かせるよ」と即答。「うん、僕は彼には投げないよ」と、申告敬遠しか抑える方法がないとした。

 記事では、試合前の敵将ロッコ・バルデリ監督の談話も紹介された。「普通だったら、常に『カル・ローリーを抑えなければ』と考えながらシリーズに入にはいらないよね」とし、「今までそんなふうに考えた相手といえば……そうだな、ジャッジくらいかな。ローリーの今季前半戦は、おそらくこの野球史上で最も印象的な部類に入るだろうね」と称賛していたという。

 ジャッジに比肩する存在になったローリー。今季開幕前に6年1億500万ドル(約152億2000万円)で契約延長したマリナーズの判断は、現状は大正解だったようだ。現在のペースなら、2021年にサルバドール・ペレスが樹立した捕手最多本塁打記録の48本は悠々更新する可能性が高い。今後の活躍にも期待したい。

(Full-Count編集部)

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