DeNA藤浪が明かした胸中…ついて回る“制球難” 「自分が一番もったいないと思っている」

「最大限発揮できるように、いろいろ勉強して取り組んでいきたい」
マリナーズ傘下3Aタコマを退団してDeNAに加入した藤浪晋太郎投手が18日、横浜市内の球団事務所で入団会見を行った。阪神時代も、2022年に海を渡ってからも、どうしても“制球難”という言葉がついて回った。197センチの長身から投げ下ろす剛腕が、横浜の地で課題克服となるだろうか。
「身長が高いですし、ここまで起きた怪我もそう多くなく野球人生を過ごしてきているのでそのあたり親には感謝していますし、せっかく生まれ持ったポテンシャルをもっと感覚的に、もっと考えすぎずに直感的にプレーに繋げられたらもっとやれるんじゃないかと自分でも思っているので」
藤浪が静かに紡いだ言葉の中に、熱い思いがにじんだ。2012年ドラフト1位で入団し、高卒1年目でいきなり10勝をマーク。3年連続2桁勝利のポテンシャルの高さは疑う余地はない。しかし制球を乱すケースも多く、自滅するマウンドも多かった。
「周りの方からそれだけの能力を持っていてもったいないと言っていただくんですけど、自分自身が一番もったいないと思っているので。そこを最大限発揮できるように、いろいろ勉強して取り組んでいきたいなと思っています」
会見の冒頭、「心機一転、頑張ろうと思っています」と口にした。3年ぶりの日本球界復帰で選んだのはDeNA。古巣の阪神からオファーがなかったことを明かしたが、新しい場所で、新しい自分になるという覚悟がうかがえる。
米国では約2年半で4球団を渡り歩いた。「共通して言われたことは、いかにシンプルになれるか。いろいろなデータ、見方があるからこそ、野球という難しいスポーツを難しく考えるなと言われたのはすごく印象的です」と藤浪。“もったいない”から脱却した先に、再び輝く姿が待っているだろう。
(町田利衣 / Rie Machida)