名捕手同士の“対決”は…ペレスに軍配 モリーナを惑わす「素敵」な“忍者走塁”

ロイヤルズのサルバドール・ペレス【写真:Getty Images】
ロイヤルズのサルバドール・ペレス【写真:Getty Images】

MLB公式ツイッターも動画を紹介、ファンは「これは素敵な走塁」

 ロイヤルズのサルバドール・ペレス捕手は、メジャー屈指の強肩を誇る守備の名手として知られる。身長190.5センチ、体重111キロの巨漢でキャッチング技術も高く、2013年から4年連続でゴールドグラブ賞にも輝いた。一方、その体の大きさから決して身軽なタイプではないと見られているが、実は身体能力は高い。12日(日本時間13日)の本拠地カージナルス戦では“忍者走塁“を披露。MLB公式ツイッターが動画を紹介すると、ファンから「素敵」などと称賛の声があがっている。

 1-1の同点で迎えた3回2死二塁の場面だった。ロイヤルズのデューダがセンター前にライナーでヒットを放った。二塁走者のペレスは三塁を回り、本塁を目指す。ところが、カージナルスの中堅ベイダーの送球は2バウンドしながらも、メジャー屈指の捕手モリーナへと届く。タイミングはアウト。モリーナはやや右に逸れたボールを捕球し、タッチに行ったが、ここでペレスが見せた。

 ヘッドスライディングから左手でタッチすると見せかけ、滑り込みながら体を捻らせる。回転してモリーナのタッチを巧みにかわし、右手でホームベースに触る。判定はセーフ。勝ち越しの1点をもぎ取った。

 本拠地カンザスシティでこの試合を中継していた「FOXスポーツ・カンザスシティ」では、解説のレックス・ハドラー氏が思わず「おおお」と声を漏らし、「サルビー(ペレス)、何てスライディングでしょう。ワォ」と唸った。すると、実況も「彼がどうやって右手で(本塁ベースを)タッチしたのか理解できません」と続けた。

 スロー映像で見ると、モリーナは顎にタッチしているものの、ペレスがほんの一瞬だけで早く右手でホームベースを触っていた。実況が「ちょっと待ってください、彼(モリーナ)は顎をタッチしているようですが、先にサルビーが本塁ベースをタッチしているか確認できません」と困惑するほどの際どいタイミングだったが、セーフだと確認できるとハドラー氏は「エクセレントですね」と称賛。そして、「彼はアスリートです。大きな体で非常に俊敏性があります」と続けた。

 また、MLB公式ツイッターは「サルビーにはタッチできない」との文言を添えて動画を公開。すると、ファンからは「これは素敵なスライディングだ」「The GOAT(Greatest Of All Time/史上最高)」「セーフだ。素晴らしいスライディング」などと絶賛の声があがった。

 もっとも、ロイヤルズはこの試合、7回以降に7点を奪われて逆転負け。ペレスにとっては、このプレーの喜びよりも、終盤でのリードの悔しさのほうが大きかったかもしれない。

【動画】「素敵なスライディング」 巨漢捕手ペレスのタッチをかわす「エクセレント」な“忍者走塁”

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