侍U-12代表が初勝利 スーパーR初戦を見据える仁志監督「韓国に勝つ準備を」
インドネシアにコールド勝ち、1番・専徒が先陣「ちょっとは流れが日本に来た」
台湾・台北で開催されている「第10回 BFA U12アジア選手権」は14日、大会2日目を迎えた。予選ラウンドグループAの日本はインドネシアに21-0の4回コールド勝ち。前日のチャイニーズ・タイペイ戦で逆転負けを喫していたため、今大会初勝利となった。
日本は初回、1番・専徒大和が初球を打って左中間への二塁打で出塁した。「打線に活気を与えるような役割を専徒には期待していた」と仁志敏久監督。2番・足立然への2球目で三盗を決めると、3番・栗山大成の右犠飛で先制のホーム。専徒は「初球から積極的に打って、チームに流れを持ってこられるようバッティングができたらいいなと思って打席に入りました。先制点だったので、ちょっとは流れが日本に来たんじゃないかなと思いました」と振り返った。
2回には安打に盗塁、相手のミスも絡んで大量9点を奪取。先頭の5番・西村大和が右安で出塁し、一塁牽制が暴投となり三塁へ。6番・稲福倫汰の左中間への二塁打で1点を加えると、その後も内野安打や二塁打が飛び出し、さらに盗塁も絡めて得点を重ねた。
3回も勢いは止まらず。1死三塁では3番・栗山がライトスタンドへ2ランを放つなど、打者15人の猛攻で11得点。「力の差があっても、コールドになる点数までは全力でやるということはちゃんと子どもたちに言ってあります。今日も15点を取るまでは全力で行かせようと思っていました」と仁志監督。どんな相手でも手を抜かずに戦う姿勢を示した。
投げては、3投手のリレーで無安打無得点に抑えた。先発・足立が2回1死から四球を与えただけ。2番手・玉城功大が3回を、3番手・真栄里修一が4回をそれぞれ3者凡退に抑えた。足立は「チャイニーズ・タイペイ戦の次の試合で、大事な試合だとわかっていたので、絶対に点を取られないという気持ちでした。(捕手の栗山)大成くんのリードがあって、味方の守備にも助けられました」と仲間に感謝した。
仁志監督は「スーパーラウンドへの準備」と、選手15人、全員を出場させた。初戦のチャイニーズ・タイペイ戦を落とし、ここからは負けられない戦いとなる。3試合の予選ラウンドを終えると、力のある韓国や再びチャイニーズ・タイペイと顔を合わせることになる。15安打を放ったが、今後、待ち受ける厳しい戦いに向け、また、彼らの将来を見据え、指揮官の要望も高まる。
「ヒット数ほど、まともなヒットは出ていないと思うんですよ。強いチームが相手になると、ラッキーなヒットなんて何本も出ない。本当のヒットって、この15安打の中の半分もあるかないかでしょうから。そういうものを求めないとね。少年野球ですけど、彼らには質の高い選手になってほしい。記録的な結果ではなく、内容を求めるような選手になってほしいと思うんです」
15日は予選ラウンド最終戦でスリランカと対戦する。「出場機会の少ない子がまだいるので、そういう子たちを中心に出したいと思います。昨日、(チャイニーズ・タイペイに)負けてしまったので、まずスーパーラウンド初戦で韓国とやらないといけない。韓国に勝つように準備をしたいですね」と仁志監督。スーパーラウンドにつなげる戦いにする。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)