燕・村上宗隆、両親の前でサヨナラ弾 大雨被害の故郷・熊本に「元気をもらってくれれば」

9回先頭出塁後の代走で「決着つける意識を感じた」
■ヤクルト 3ー1 DeNA(12日・神宮)
ヤクルト・村上宗隆内野手が12日、神宮球場で行われたDeNA戦で、1-1の同点で迎えた9回無死一塁から中越えサヨナラ5号2ランを放った。劇的勝利でチームは2連勝を飾った。
「最高です。ありがとうございます。決めたいなと思っていました」
試合は投手戦で1-1の緊迫の展開。無死一塁で打席に立った村上は、中川虎大投手が投じた初球のストレートを強振。高く舞い上がった打球はバックスクリーンに飛び込んだ。
確信歩きの特大弾。打った瞬間に胸を数回叩くパフォーマンス。本拠地は大歓声に包まれ、主砲は仲間からの手荒い祝福に笑顔をみせた。今季はコンディションの問題で離脱する期間が長引いたが、2試合連続の5号はさすが“3冠王”の貫禄だった。
ヒーローインタビューでは、9回先頭の内山が左前打で出塁後、代走・丸山和が送られた時点で「この回で決着つける意識を感じた」。打った感触は「完璧です!」と振り返った。同僚からの歓喜のウォーターシャワーには「びちょびちょなるのでやめてくれ」との感想でファンを笑わせた。
スタンドでは両親が観戦していたことも明かした。「お父さんお母さんが来ているので打ててよかった」。また、故郷の熊本は記録的な大雨被害を受けていることに「熊本で大変な思いをしている人がいると思うけど、少しでも元気をもらってくれればと思う」とメッセージ。地元を勇気づける一発となった。