試合5時間前からハプニング 雷雨でもファン動けぬ理由…U18壮行試合に高まる沖縄の熱

侍ジャパンU-18日本代表ナイン【写真:加治屋友輝】
侍ジャパンU-18日本代表ナイン【写真:加治屋友輝】

U-18と沖縄選抜の壮行試合前に大雨が降るハプニングがあった

 まさかの事態に見舞われた。侍ジャパンU-18日本代表は2日、沖縄セルラースタジアム那覇で沖縄県高校選抜との壮行試合を午後6時プレーボールで予定されていた。しかし、突如雷雨に見舞われ試合は30分遅れでの開始がアナウンスされた。開門時間前から並んでいたファンからは「出来るのかな、大丈夫かな」と心配の声が聞こえている。

 甲子園で沖縄尚学が優勝したことで沖縄県内は大いに沸いた。決勝に進んだ際には街から人が“消える”ほどの盛り上がり。球場には大勢の応援団が駆けつけ、スタンドからは指笛が鳴り響いた。その熱は冷めず、U-18と沖縄県高校選抜との壮行試合のチケットは完売。異例の外野自由席の追加販売も決定していた。

 午後6時開始予定に合わせ、観客の入場開始は午後4時からだったが、開門時間前から多くの人が集結。特に外野スタンドは自由席とあって、“場所取り”のために早い時間から並ぶファンもおり、長蛇の列ができていた。しかし、午後1時30分頃から突如豪雨に襲われ、雷まで鳴る悪天候に。グラウンドはあっという間に水溜りで覆われてしまった。

 外野席の先頭に並んでいた沖縄在住の40代男性に話を聞くと、「13時過ぎ頃に並び始めました」と驚きの告白。開門のおよそ3時間前、試合開始の約5時間前から待機していたという。「高校野球を含め野球が好きで、沖縄尚学の優勝もあって観に来ました。一度はチケットが完売してしまったんですが、外野席が追加されたので良かったです」と期待に胸を躍らせていた。

 それだけに豪雨が降っても動けなった。「出来るのかな、大丈夫かなと思っていました。列から動いたらいけないのかなと、ずっと並んでいました」と席確保のために列から抜けることができなかったという。しかし、午後4時に予定通りに開門となると最前列を確保し、安堵の表情をみせていた。

 前日には、U-18は2年生で唯一の選出となった左腕の末吉良丞(りょうすけ)、沖縄県選抜は右腕の新垣有絃(ゆいと)が先発することが発表され、さらに注目度は高まった一戦。不安定な天候のなかファンは大きな声援を送る。

(木村竜也 / Tatsuya Kimura)

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