小笠原、最終打席はフルスイングで左飛 「亀井が捕ってくれてホッとした」
試合後は両軍の選手から胴上げ、「そういう経験できる選手いない。幸せ者」
今季限りで現役引退する中日の小笠原道大内野手が、21日の巨人戦(ナゴヤドーム)に「5番・一塁」で先発出場し、3打数1安打で引退試合を終えた。試合後には古巣・巨人、中日の選手が入り交じっての胴上げが行われ、笑顔で現役生活に別れを告げた。
小笠原は第2打席でショートへの内野安打をマーク。これが現役最後のヒットとなった。プロ通算2120本目で、並んでいた元広島・前田智徳氏(2119本)を上回り、歴代単独26位に浮上した。
7回の現役最後の打席は左飛。マシソンの初球の155キロ直球を捉えたが、抜けるかと思われた左翼線へのライナーを亀井がキャッチした。打席の後には大歓声を浴びながらダッグアウトへ。元同僚の巨人・高橋由から花束を受け取ると、ベンチの前では2人の娘からも花束を受け取った。家族は涙を浮かべていたが、小笠原は笑みを浮かべたまま、ダグアウトの奥へと姿を消した。
試合後には両軍の選手から胴上げされ、両軍のファンから大歓声を浴びて場内でインタビューに答えた。
――最後の試合を終えて。
「疲れました」
――両チームから胴上げ。
「なかなかそういう経験をできる人間はいないと思うので、本当に幸せ者だと思います」