大谷翔平でさえも変化するポストシーズン 井口資仁氏が明かす裏側「開幕と全然違う」

ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】
ドジャース・大谷翔平【写真:荒川祐史】

「Full-Count LAB」でPSの戦略を語った

 ポストシーズンではシーズン中とは異なる戦い方が求められる。ホワイトソックス、フィリーズで2度の世界一を経験している井口資仁氏が、ポッドキャスト番組「Full-Count LABー探求のカケラー」に出演して短期決戦におけるチームの“変化”と妙味を語った。

「相手の戦力を分析しながら、どういう作戦で、今日はこのピッチャーとこのピッチャーのマッチアップだから、何対何の点差になるだろうっていうのを考えて、そこからの作戦になります」

 1点にこだわり、綿密な戦略が練られていく。「そうなると、やはりバントや進塁打とか、時にはスクイズだったりという作戦が、ポストシーズンは多くなってくるかなと思いますね」。自身もロッテの監督時代、相手先発が山本由伸投手だった際に「取れても2点」と想定し、その2点をどう奪うかという側面から作戦を組み立てたと明かした。メジャーでは、レギュラーシーズン中はなかなか出ない作戦であっても、終盤に向かうにつれて監督から「もうちょっと練習しとけよ」と声がかかると明かした。

 また、ポストシーズンで最も印象的なのは、ベンチの光景が一変することだという。「今までベンチの後ろに座っていた人たちが最前列で全員並んでいますからね」。

 勝利への強い執念が顕著となるが「それだけみんな勝ちに目を向けている。その姿は開幕の頃と全然違います。それは面白いですね。全員がチームのためにって急に言い出すんです」と笑った。ドジャースの大谷翔平投手でさえ「ここ最近、ずっと前の方に結構立っていますよね」と“変化”に注目した。

Full-Count LABに出演した井口資仁氏【写真:編集部】
Full-Count LABに出演した井口資仁氏【写真:編集部】

勝ったあとは「ロッカールームで音楽がガンガン」

 1勝の重みが違ってくるポストシーズン。それだけに「勝った時の盛り上がりは、ロッカールームで音楽がガンガン鳴っていて、よし俺らいけるぞみたいな雰囲気が毎試合毎試合続いていく。もう自然にチームが勢いに乗っていくような、そんな雰囲気になってきますね」。

 ポストシーズンは選手たちの意識を変え、ベンチの空気を変える特別な力を持っている。チーム全体が一つの方向に向かって進んでいく。この一体感が短期決戦を勝ち抜くための最大の武器となる。

【実際の音声】ポストシーズンでメジャーリーガーが見せる“変化” 井口資仁氏も「開幕と全然違う」

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