日米200勝の田中将大「本当に感謝しかない」 プロ19年間で出会った3人の恩人

日米通算200勝を達成した巨人・田中将大【写真:加治屋友輝】
日米通算200勝を達成した巨人・田中将大【写真:加治屋友輝】

史上4人目の日米通算200勝、プロ19年目で大台に到達した

■巨人 4ー2 中日(30日・東京ドーム)

 巨人の田中将大投手は今季3勝目を挙げ、史上4人目の日米通算200勝を達成した。プロ19年目での大台到達。輝かしいキャリアを送る右腕には、3人の恩人がいる。

 まずは野村克也さんだ。自身がプロ入りした2007年から3年間、楽天の監督を務めていた野村さんから多くの指導を受けた。野村さんは「マー君、神の子、不思議な子」と評すなど、師弟関係が続く中で数々の名言も生まれた。

「常に最初の頃はマウンドを降りた後は監督の隣に座って、色々とお話をしていただいたんですけど。本当に色々といっていただいたんですけど、投球で一番大事なのはコントロールだと。そこが一番だと言っていただいて。そこからは外角低めにはいつでも投げられるように、今でも練習を繰り返しています」

 2人目が星野仙一さん。2011年に楽天の監督に就任。同年に19勝を挙げたが、翌2012年は10勝。闘将からの熱い言葉を鮮明に覚えているという。

「なかなか思うように結果が出ていない時に、『おまえのボールがあったら、もっと勝っとる』という話をしていただいて。その次の年(2013年)に24勝をしたのかな。だから、その言葉がすごい印象的でしたね。とにかく星野さんには、コンディションを整えろよ、コンディションは大丈夫か? コンディション、コンディションとずっと気にかけていただいて。すごく気を使っていただいて、僕からしたら、すごくやりやすかったですね」
 
 最後は巨人の久保康生巡回投手コーチだ。楽天時代の昨季は自身初のシーズン未勝利に終わり、巨人へ移籍。春季キャンプでは二人三脚でフォーム改造。「なかなか自分で落とし込めず、形にできず、なかなかうまくいかなかった」と模索してきた中で、2軍再調整中の7月には「このままではダメだよ」と厳しい言葉で鼓舞された。

「本当に変わらないと同じままだと言っていただいて。そこからまた久保さんの言う形に、どうやったら持っていけるかを考えて。試行錯誤を続けている中で、ようやくつなげるようにできたかな、手応えを感じされるようになってきたのかなと思っている。こういうふうに投げられたら、まだまだ勝負できるんじゃないかと思いだしている」

「愛情を持って接してくれる。出会ったことで、考えて、いい形で投げられるようになっている。春のキャンプ初日から付きっきりでやっていただいて、本当に感謝しかないです」

 NPB通算122勝。MLBではヤンキースで通算78勝を挙げた。積み上げてきた日米通算200勝には、支えてくれた恩師たちへの感謝の気持ちがある。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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