1点差で24年ぶり“PS本拠地勝利” CY賞左腕から2発…マリナーズ監督が語った攻略の裏側

タイガースの左腕スクーバルからポランコが2本塁打
【MLB】マリナーズ 3ー2 タイガース(日本時間6日・シアトル)
マリナーズは5日(日本時間6日)、本拠地シアトルでタイガースとの地区シリーズ第2戦に3-2で競り勝ち、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。タイガースの剛球左腕タリク・スクーバルからホルヘ・ポランコ内野手が2本塁打を放ち主導権を握ったが、2-2の同点とされた直後の8回に3番フリオ・ロドリゲス外野手が1死二塁の場面で決勝の適時二塁打。守護神アンドレス・ムニョスが9回を締めた。
9月30日(同10月1日)のガーディアンズとのワイルドカードシリーズ初戦に登板し7回2/3を投げ14三振を奪う力投で勝利したスクーバルは初回から飛ばした。均衡を破ったのは両軍無得点で迎えた4回、4番ポランコが真ん中付近に来たスライダーを完璧に捉え、左中間スタンドへ運び先制。さらには、1-0の6回、シンカーを芯で捉え左翼席へ2つ目の弧を描いた。
昨季のサイ・ヤング賞を獲得したスクーバルとは4月と7月の対戦でいずれも勝利を挙げているが、マリナーズのウィルソン監督はその対戦からこの日の攻略法を描いていた。
「あの投手に対して我慢強く打つことが重要だと思う。快速球とチェンジアップの球速差にやられないよう、我慢強く、自分が対応できる球を待とうとすることが重要だ。これが我々にとって大きな鍵だ」
ポランコの2本目は6球目を捉えたものでゲームプランが奏功。
しかし、タイガースが終盤に食い下がる。2-0の8回、マリナーズの4番手マシュー・ブラッシュが2死一、二塁からトーケルソンに内角球を右翼線へ運ばれる2点二塁打を浴び同点とされた。それでも直後の8回1死からカル・ローリー捕手が右翼線へ弾き返し二塁に気迫のヘッドスライディング。次打者・ロドリゲスが左翼線へ適時二塁打を放って勝ち越しに成功した。この1点を守護神・ムニョスが死守した。
前日は延長戦の末、2-3と競り負けたが、この日は好投手の攻略法を明確にした打線が粘って3-2と連日の1点差ゲームを制して勝利をもぎ取った。
2001年以来となる本拠地でのポストシーズン勝利で1勝1敗としたマリナーズは、場所をデトロイトに移した7日(同8日)の第3戦に挑む。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)