ペルドモが語った“野球愛”「世界をつなぐ橋」 日本一奪還に決意「ベストを尽くす」

助っ人右腕のペルドモが関西万博のイベントに参加
ロッテ時代に最優秀中継ぎ賞に輝いたオリックスのルイス・ぺルドモ投手が、下剋上での日本一奪還に向け決意を新たにした。
「信念を持って努力をして秩序よく頑張れば、夢は叶います。まさに私がその証明です。夢に国境はありません」。大阪・関西万博で開かれたドミニカ共和国のイベントに出席した同国出身のペルドモが、多くのファンに熱く語りかけた。
イベントは「超・つながるホームラン~オリックス・バファローズと共に、野球を通じてドミニカ共和国を世界につなぐ~」として開催。現地で親しまれている「ビティージャ」と呼ばれるゲームで子どもたちと交流した。ビティージャは、ペットボトルのキャップを投げて打つミニ野球。高価なボールの代わりに手軽なキャップを使った遊びで、現地の子どもたちは、これをきっかけに野球に親しむという。
ぺルドモは、カリブ海に面した人口約103万人の首都サントドミンゴ出身。ビティージャで野球を覚え、2016年からMLBのパドレスでプレー。2016年6月15日のマーリンズ戦でイチローに、ピート・ローズと並ぶ世界最多となる日米通算4256安打を許したことでも知られる。メジャー通算23勝(31敗)で、ロッテに移籍した2023年には最優秀中継ぎのタイトルも獲得。2024年からはオリックスでプレーし、抑えのアンドレス・マチャド投手につなぐセットアッパーとして活躍している。
エドワルド・ペレス駐日大使を打者に、14年ぶりにビティージャを楽しんだぺルドモは「野球は私に秩序を守ること、そしてチームワークを教えてくれました。その道を歩み続け、日本までやってきました。野球というスポーツが文化であるのはうれしいこと。日本のみなさんとドミニカ共和国の人が持っている野球への情熱は非常に似ている。野球は世界をつなぐ橋であることを示していると思う」と語り、夢を実現することの大切さを呼びかけた。
大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く 未来社会のデザイン」。ぺルドモは「団結して信頼があって愛情がある社会になってほしい」と訴えた。自身の「未来」については「神の御心のままにと思うが、きっといい未来になると思う」と話し、「もちろん日本一になりたい。そのために常に自分のベストを尽くしたい」と日本一奪還に向け闘志を燃やした。
〇北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者一期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)