7本塁打&19打点、好相性の主砲 気がかりな“低打率”も…パCSのキーマンは?

日本ハムのフランミル・レイエス【写真:小池義弘】
日本ハムのフランミル・レイエス【写真:小池義弘】

レイエスがオリックス戦7本塁打、郡司裕也は打率&出塁率で高い数字

 リーグ2位の日本ハムと3位のオリックスによる「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ ファーストステージ」が、10月11日にエスコンフィールドで開幕する。レギュラーシーズンの対戦成績は12勝12敗1分と拮抗していたが、選手個人ではどうだろうか。まずは日本ハムの選手の対オリックス戦成績を見てみよう。

 最多勝の伊藤大海投手は14勝のうち、3勝をオリックスから挙げている。5月13日には8回無失点、10奪三振で勝利した。北山亘基投手は5月5日に8回7安打1失点と粘るも、打線の援護がなく黒星を喫するなど、1勝2敗の負け越し。それでも5試合のうち、4度QSを達成している。金村尚真投手は4月20日に5安打完封勝利を挙げたが、中継ぎ転向後に3イニングで4失点した。シーズン後半から先発ローテーションに入った福島蓮投手は5回4安打無失点、5回1/3を7安打2失点とオリックス打線を抑えている。

 中継ぎでは、玉井大翔投手が9試合7回2/3で無失点、四球も与えていない。田中正義投手も11試合で1失点のみ、11奪三振、防御率0.87と抑えている。7月からリリーフで開花した上原健太投手は4試合に登板し、3回2/3を無失点だった。7月3日から9月6日まで無失点投球を続けていた齋藤友貴哉投手。9月7日に連打を浴びて6月28日以来の失点を喫し、連続無失点も21試合でストップしたが、その相手がオリックスだった。因縁の相手をファーストステージでねじ伏せられるか。

 オリックス戦に10試合以上出場した日本ハムの主な打者を見てみると、パ・リーグ打撃2冠のフランミル・レイエス外野手が8月20日に2打席連続アーチを架けるなど、7本塁打19打点。郡司裕也捕手は20試合で対戦打率.365、出塁率も4割を超え、ポイントゲッターとしても9打点を挙げている。野村佑希内野手と清宮幸太郎内野手もそれぞれ3本塁打、打率3割超えの好成績だ。矢澤宏太投手は4月6日に2年ぶりの一発を放つなど、3度マルチ安打を記録した。一方で、万波中正外野手が25試合で3本塁打も打率.239(71打数17安打)。水谷瞬外野手も2本塁打ながら打率.160(50打数8安打)、水野達稀内野手は打率.194(67打数13安打)と対オリックスで苦戦している。

オリックス・宮城大弥【写真:栗木一考】
オリックス・宮城大弥【写真:栗木一考】

宮城は5試合すべてでQS達成、九里は5失点以上が2試合

 対するオリックスの選手は日本ハムとの試合でどのような成績を残しているか。宮城大弥投手は5試合すべてでQSを達成し、エスコンフィールドで負け知らず。曽谷龍平投手も7月11日に8回無失点、10三振を奪っている。先発陣のなかで最も日本ハムと対戦したのが、今季から加入した九里亜蓮投手。開幕から自身4連勝し、そのうち3勝が日本ハムから。直近の対戦となった9月5日は6回4安打無失点で白星を挙げた。ところが、エスコンフィールドでの登板は、4月5日は8回1失点で白星を挙げたが、5月13日と7月12日の2試合は5失点以上を喫してしまった。敵地のマウンドでも九里投手らしい粘りに期待だ。

 日本ハム戦で5試合以上に登板したオリックスの主な中継ぎ投手の対戦成績で注目は、シーズン途中からブルペンに定着した投手陣。6イニングで6奪三振、防御率0.00の才木海翔投手を筆頭に、3登板の横山楓投手と2登板の岩嵜翔投手も日本ハムに得点を許していない。

 最後にオリックス野手陣の日本ハム戦での成績を紹介する。紅林弘太郎内野手は対戦打率、同出塁率ともに高い数字で、エスコンフィールドでの成績に限ると打率.417(36打数15安打)、出塁率.462とさらに上昇。今季、キャリア最多タイの12本塁打を記録した中川圭太内野手は、8月19日からの3連戦で3試合連続本塁打など、エスコンフィールドで4本塁打を放っている。ほかにもベテランの西野真弘内野手が打率.333(24打数8安打)&1本塁打と頼もしく、主力打者へ成長した太田椋内野手も打率.313。杉本裕太郎外野手も同球場で打率.308、2本塁打で、頓宮裕真捕手も3本塁打だ。好打者の西川龍馬外野手を欠いているのは痛いが、敵地での相性の良さを生かし下剋上に挑戦したい。

(「パ・リーグ インサイト」菊地綾子)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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