佐々木朗希こそ「No.1有望株」 9か月を経て証明…挫折→故障からたどり着いた地位

8回から救援登板したドジャース・佐々木朗希【写真:荒川祐史】
8回から救援登板したドジャース・佐々木朗希【写真:荒川祐史】

PS4登板…2セーブ&5回1/3を無失点の好成績

【MLB】ドジャース 2ー1 フィリーズ(日本時間10日・ロサンゼルス)

 文字通り救世主となった。ドジャース・佐々木朗希投手は9日(日本時間10日)、本拠地で行われたフィリーズとの地区シリーズ第4戦で8回から延長10回を全て3者凡退に仕留めた。チームは延長11回にサヨナラ勝ち。試合後には“シリーズMVP”との声も寄せられた。米識者は、佐々木が9か月を経て証明した真価に感銘を受けている。

 佐々木は地区シリーズ第1戦で日米通じて初セーブを挙げると、第2戦は一打サヨナラの場面で緊急登板。首位打者のターナーを2球で封じ、2戦連続セーブを記録した。第4戦はドジャースが同点に追い付いた直後の8回から登板。シュワーバーから始まる上位打線を3者凡退に抑えた。

 さらに9回も続投。リアルミュートを100.2マイル(約161.2キロ)のフォーシームで空振り三振に抑えるなど、またも3人で封じた。延長10回のマウンドに上がり、ここでも3者凡退。3イニングで36球を投げ1人の走者も出さなかった。

 ポストシーズンではここまで4試合に登板し、5回1/3を投げて1安打無失点、5奪三振の好投を見せ、いずれの試合もチームは勝利している。とはいえ、ここまでの道のりは平坦ではなかった。先発では苦戦し、5月に右肩の故障で離脱。マイナーでの調整を経て、シーズン最終盤の9月24日(同25日)にメジャーに復帰した。

 カナダ構造設計会社「WSP」に勤務し、アマチュアの野球研究家としてX(旧ツイッター)フォロワー数4.8万人以上を集めるトーマス・ネスティコ氏は試合後、「ロウキ・ササキが3イニングを完全投球し、ドジャースの希望をつなげました。彼の速球の平均速度は100マイルにわずかに届かないだけだった」と綴り、「これこそ、ドジャースが昨冬に契約したNo.1有望株です!」とした。

 佐々木はメジャー20球団の争奪戦の末に海を渡った。今年1月24日(同25日)に発表されたMLB.comの有望株ランキングでは1位に選ばれた。当初の不振で「失敗」との声も寄せられる中、大一番でその実力を遺憾なく発揮している。

(Full-Count編集部)

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