新庄剛志監督「27球で終わらせるように」 達孝太へ“仰天注文”…決戦前の一問一答

決戦を前に“新庄節”炸裂
みずほPayPayドームで14日、「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージの前日記者会見が行われた。日本ハムの新庄剛志監督と松本剛外野手が、翌日から始まる戦いへの意気込みを語った。
――選手に伝えたいこと。
新庄剛志監督(以下、新庄)「選手にお任せですよ。どれだけ成長したか。でも、モイネロくんか……これは作戦考えなきゃいけないね。乞うご期待!」
――先発・達孝太投手に期待すること。
新庄「去年の夏くらいから伏見(寅威)くんにファームに行ってもらって、(達投手の投球の)テンポを良くしてくれと。そこからものすごく良くなった。あまり三振をとるピッチャーではないので、バックを信じて打たせて27球で終わらせるように言っておきます」
――ファイナルステージの意気込み。
松本剛外野手(以下、松本)「昨年ソフトバンクさんにボコボコにやられた記憶がよみがえってきたので、選手みんな今年こそはという思いでいると思います」
「昨年と違うなという雰囲気がチームで出ていますし、ファーストステージの戦いぶりも、昨年とは違うところを見せられたと思いますし、選手もそれを感じている。熱いエスコンフィールドでまたプレーしたいと選手も言っていました。そこに向けて一戦一戦、戦っていきたいと思います」
「『エスコンフィールドで日本シリーズを』というのは、昨日の練習中も合言葉のように言っていました。『昨日のファンすごかったよね』『あれだけ声出してくれると違うよなあ』という会話が出ていたり、『日本シリーズ1戦目、2戦目はエスコンでしょ?』という話をしたりしました」
――選手の成長をどのあたりに感じているか。
新庄「数字見たらわかりますよね。昨年は、ソフトバンクさんにものすごく差をつけられて。でも、今年も(対戦成績が)ほぼほぼイーブンなので、実力の差はあまり感じていません。ただ、(ソフトバンクは)やっぱり経験というか、戦い方がものすごくうまい。特に警戒したい選手は、育成から這い上がって首位打者を獲った牧原大成選手、あとは海野隆司選手」
――リバン・モイネロ投手はどのような投手と見ているか。
新庄「コーチミーティングでは、対策はないね、と。でも最後の試合で7点とっていますから。苦手意識は飛んだと思うので、明日誰が活躍してくれるか。きょう帰ってスタメンを考えたいと思います」
――日本ハムには、ファーストステージからの勢いがあるのでは。
新庄「関係ないよね。勢いがついていたって負けるときは負けるし、勢いついていなくても勝てるときは勝てる。とにかくミスをしたときにどう切り替えるかが一番大事。あとは、4年間やってきた、サードベースを踏んでからホームまで大きく膨らまない走塁。ファイターズのサードベースを回ったときの走塁にも注目してくれたら楽しいと思います」
松本「細かいところをしっかりやろう。小さいことかもしれませんけど、全力で走る。簡単なことですけど、そういうところはチームとしてやっていこうと選手から声が上がるので、すごく良い雰囲気にいると思います」
不振の松本剛の力も「今年の2位につながったと思います」
――今の率直な気持ちは。
松本「楽しみです。シーズン勝てなかったのは悔しいですけど、しっかりこの舞台に来れました。みんな打倒・ホークスさんというのを思っていると思いますし、シーズン勝てなかった悔しさを持って、この短期決戦でやり返すことができたらと思っています」
新庄「剛は首位打者を獲ってから調子がうまくいかず、でも腐らずに毎日しっかり練習して、イニングが終わった後も剛が最初に『さあいくぞ』と出て。代走として出たときのベースまでいくスピードも感動するというか、偉いなと。本当は毎日試合にという悔しさもあるのに、チームのためにという剛の力は今年の2位につながったと思います」
――みずほPayPayドームの独特の空気を感じるか。
松本「正直、すごく感じます。モイネロ投手もそうですが、ほかの選手もみずほPayPayドームのときの方が良いように感じています。そう思っている選手が多いのは正直なところです」
――達投手は雰囲気に飲まれないオーラを感じるが、監督から見てどうか。
新庄「そう見せているだけじゃないの? 内心は弱い気持ちを持っているかもしれないし……。でも抑えたら変身する選手だと思います」
松本「自分を持っている。若いですけど、誰に流されるわけでもなく、自分のルーティンを淡々と同じペースでやっている姿を見ているので、明日も同じように入ってくると思います」
――ファンへメッセージを。
松本「今年1年、個人的にもチームとしてもファンの皆さまに支えられたシーズンだったとみんな感じていますし、今回のエスコンフィールドでのパーソル CS パの盛り上がり、熱さというのは野球人としてやっていて心の底から楽しいなと。また必ずエスコンフィールドで熱い戦いをするために、まずはここみずほPayPayドームでソフトバンクさんに勝ちたいなと思います」
――第1部で、小久保監督が「今年のパ・リーグ、ホークスとファイターズが盛り上げたという自負がある」と言っていたが、新庄監督の中ではどう感じているか。
新庄「シーズン中から言っていました。『小久保監督、一緒に盛り上げようよ』と。ここから来年も再来年も、ソフトバンクさんとは今年のような戦いが続くと思う。(小久保監督は)ライバルでもあり、リスペクトのある同級生でもあるので一緒に盛り上げていきます」
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)