山本由伸、9回1失点でMLB初完投 PSで日本選手初&21年ぶり快投、先頭被弾も果たした雪辱

先発したドジャース・山本由伸【写真:荒川祐史】
先発したドジャース・山本由伸【写真:荒川祐史】

ドジャースでは2004年ホセ・リマ以来のPS完投

【MLB】ドジャース 5ー1 ブルワーズ(日本時間15日・ミルウォーキー)

 ドジャースの山本由伸投手は14日(日本時間15日)、敵地で行われたブルワーズとのリーグ優勝決定シリーズ第2戦に先発登板し、9回1失点の完投勝利を掴んだ。初回の1球目を本塁打にされ、いきなり先制点を許したが、被弾以降はリズムに乗った。

 まさかの幕開けだった。初回、1番のチョウリオに96.9マイル(約155.9キロ)のフォーシームを投じると、完璧に捉えられて右中間スタンドにソロを許した。ブルワーズファンで埋まるスタンドは大歓声に包まれ、山本はマウンドで呆然とした表情となった。

 2回以降も5回まで走者を許すも、6、7、8回は3者凡退に仕留める粘りの投球で、9回までスコアボードに「0」を並べた。“悪夢”は乗り越えた。山本は今季7月7日(同8日)に同球場でのブルワーズ戦に先発。4安打2四球で5失点し、日米通じて自己最短0回2/3でKOされていた。

 難敵相手にメジャー移籍後初となる完投を達成。ドジャースの選手としては2004年地区シリーズのホセ・リマ以来、実に21年ぶりの偉業だった。メジャー全体でも2017年のジャスティン・バーランダー以来、8年ぶりの快挙。山本が歴史に名前を刻んだ。

 2日前にミルウォーキーに到着した際には1球1球、感覚を確かめるように右翼後方にあるブルペンで投球練習を行った。金色に染めていた髪は黒色に戻り、再びスイッチを入れた。丁寧に43球を投じて、ブルペンで調整。挑む準備は整っていた。

 山本は前回登板した8日(同9日)の本拠地・フィリーズ戦は5回途中6安打3失点で敗戦投手となっていた。ミルウォーキーのマウンドで、2つの“雪辱”を果たしてみせた。

(Full-Count編集部)

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