シリーズMVP会見で“笑顔なし” 2年連続WS進出も…大谷の表情が晴れなかった理由

7回途中10K無失点&1試合3本塁打→2年連続ワールドシリーズへ導くも…
【MLB】ドジャース 5ー1 ブルワーズ(日本時間18日・ロサンゼルス)
少しの笑顔も見せなかった。2年連続ワールドシリーズへ導き、シリーズMVPを受賞しての記者会見。ドジャース・大谷翔平投手の表情はなぜか晴れなかった。
文句なしのパフォーマンスに見えた。最速100.3マイル(約161.4キロ)の剛速球を軸に7回途中10奪三振、2安打無失点。不振と言われたバットではポストシーズン史上11人目の1試合3発の大暴れだった。投打で試合を支配したはずなのに……。
大谷の伝説の試合といえば、メジャー初完封→1試合2発を記録した2023年7月27日のタイガースとのダブルヘッダー、「50本塁打&50盗塁」を達成した昨年9月19日のマーリンズ戦。とんでもないパフォーマンスを見せたことはあるが、この日の二刀流パフォーマンスは歴代最高ではないのか? 大谷も「トータルで見たらそうなのかなと思うんですけど」とうなずいたが、その後は反省ばかりが口をついた。
「7回にいって2人ランナーを残して、アウトを取れずに帰ってきてはいるので。あそこは中継ぎの人たちがしっかり抑えてくれたのが、試合の運び的にはかなり大きかったですし。自分としては救われている部分ではあるので。そこで抑えきれれば完璧だったのかなと思います」
4点リードの7回は先頭・イエリッチに四球を与え、続くコントレラスに中前打を献上。無死一、二塁のピンチを招いて降板となった。救援した左腕べシアが遊飛、遊ゴロ併殺打でゼロで脱したが、先発投手としては納得いかなかったようだ。さらに、短期決戦でのMVPも「巡り合わせ。たまたま」と言い切った。
「僕がもらいましたけど、ここに来るまでの3試合が一番大きかったと思いますし。リーチがかかった状態で、4戦目を迎えて、しっかり決められたのは良かったことではありますけど、3連戦を含めて、本当に全員がいい仕事ができて、勝ち取った4戦だったのかなと思います」
リーグ優勝のセレモニーで「今日は美味しいお酒を飲んでください」と声を張ったが、シャンパンファイトは記者会見が控えていたためか、あっさり退散した。まだまだやるべきことがある。12分の会見を終えた大谷はMVPトロフィーをヒョイっと持ち上げ、足早に会見場を後にした。