大山悠輔が懺悔「流れ止めた」 日本Sで打率.000の主砲…覚悟で挑む第4戦

阪神・大山悠輔【写真:小林靖】
阪神・大山悠輔【写真:小林靖】

阪神・大山はここまで3試合で11打数無安打0打点と絶不調

■ソフトバンク 2ー1 阪神(28日・甲子園)

 快音が聞こえない主砲は、敗戦の責任を1人で背負いこんだ。阪神は28日に甲子園球場で行われたソフトバンクとの「SMBC日本シリーズ2025」第3戦に1-2で敗戦した。再三の好機であと1本が出ず、今シリーズでいまだ無安打の大山悠輔内野手は「流れを全て止めてしまっている」と、猛省するしかなかった。

 試合が始まり、チャンスはすぐに訪れた。初回、佐藤輝の適時打で先制後の2死二塁の打席では一飛。6回は目の前で佐藤輝が申告敬遠され無死一、二塁と、是が非でも打ちたい場面だったが中飛に終わった。4回は三ゴロ失策、8回は死球で出塁したが、これでシリーズは計3試合で11打数無安打、0打点と“逆シリーズ男”になっている。

「こうなってしまってるのも、やっぱり全部、僕の責任っていうのもあるんで。なんとかしないといけないし、するしかないと思う」

 今季は5番として打率.264、13本塁打75打点と“不動の存在”としてリーグ優勝に導いたが、日本シリーズでは1本が遠い。得点圏打率はリーグ3位、チームトップの.316を叩き出した勝負強さも発揮できていない状況だ。チームも1勝2敗と黒星が先行し「落ち込んでる暇はないんで。明日、やるしかない。明日の試合に向けて、しっかりやらないといけない。なんとかしないといけないし、するしかない」と、悲壮な覚悟を口にする。

 短期決戦で苦しむ背番号「3」。流れを変える一打を誰もが期待している。2年前のオリックスとの日本シリーズでも計7試合で長打なしの28打数5安打、打率.179、0本塁打4打点。だが、1勝2敗で迎えた第4戦では劇的なサヨナラ打を放ち、そこからチームは息を吹き返し38年振りの日本一に輝いた。

 チームは11残塁の拙攻で、4回から6イニング連続で得点圏に走者を進めるもホームは遠かった。藤川球児監督は「勝負は続きますから、また明日もしっかり戦う。明日、また勝負をしっかりと、勝ちがこちらに向くように、精いっぱいやるだけです」と淡々と口にした。

 第4戦に敗れれば日本一に王手をかけられる重要な1戦。本拠地・甲子園で白星を挙げ、流れを変えるためには大山の復調が必要不可欠になる。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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