山本由伸、ワールドシリーズMVP 「できることは全部できました」驚異の3勝で胴上げ投手、日本人16年ぶり

シリーズMVPに輝いたドジャース・山本由伸【写真:荒川祐史】
シリーズMVPに輝いたドジャース・山本由伸【写真:荒川祐史】

日本人では松井秀喜氏以来16年ぶりの快挙

【MLB】ドジャース 5ー4 Bジェイズ(日本時間2日・トロント)

 ドジャースの山本由伸投手が1日(日本時間2日)、敵地で行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第7戦で、シリーズ3勝目を挙げて胴上げ投手になり、シリーズMVPに選ばれた。第2戦では9回1失点で完投勝利、第6戦でも6回96球を投げて勝利投手になるなど、大車輪の力投で、今世紀初となるワールドシリーズ連覇の立役者となった。

 ワールドシリーズは3登板で3勝0敗、防御率1.02、15奪三振。日本人選手がワールドシリーズMVPに輝いたのは、2009年の松井秀喜氏(ヤンキース)以来、史上2人目。ワールドシリーズ3勝を挙げてMVPは、2001年のWSでランディ・ジョンソン氏(ダイヤモンドバックス)以来24年ぶりの快挙となった。

 第7戦は8回途中からスネルが救援登板する総力戦に。1点を追う9回1死、ロハスのソロで同点とした。スネルが9回1死一、二塁でサヨナラ負けのピンチを招くと、デーブ・ロバーツ監督は前日に96球を投げていた山本を「中0日」で投入を決断。ワールドシリーズ第6戦に先発し、第7戦にリリーフ登板するのはピート・アレクサンダー(1926年)、ランディ・ジョンソン(2001年)以来となった。

 9回は先頭のカークに死球を与えて1死満塁にピンチを広げたが、バーショは二ゴロで2死に。続くクレメントの大飛球は中堅に入った直後のパヘスが好捕してピンチを脱した。

 10回は先頭ヒメネスを一ゴロ、スプリンガーをスプリットで空振り三振に封じた。ルークスも左飛で3者凡退に抑えた。すると直後の11回にスミスの勝ち越しソロが飛び出した。11回は先頭のゲレーロJr.に左翼線への二塁打を打たれ、カイナーファレファの犠打で1死三塁となった。続くバージャーには四球を与えたが、カークを併殺打に仕留めて試合終了となった。

 ワールドシリーズでは、初戦を落とした直後の第2戦では9回1失点で完投勝利。プレーオフでの2戦連続完投という快挙を成し遂げていた。第6戦では6回96球1失点の好投で今シリーズを3勝3敗のタイに持ち込むなど、何度もチームの危機を救ってきた。

 試合後のセレモニーでは、最前列にいた山本の名前が呼ばれると、同僚からは拍手喝采。「ブルペンにいくまで投げられるか自信なかったですけれど。もう分からないですけれど最高です」「できることは全部できましたし、このチームで優勝できて本当にうれしく思います」と喜びを語った。

(Full-Count編集部)

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