ド軍ナインは“追加報酬”を「もらうべき」…司会者が労い 指揮官が明かした由伸の覚悟

ロバーツ監督がトーク番組でWSの裏話を披露
ドジャースの山本由伸投手が、ワールドシリーズ第3戦で示した覚悟が米トーク番組で明かされた。デーブ・ロバーツ監督が4日(日本時間5日)に米トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ」に出演し、延長18回、6時間39分の死闘となったワールドシリーズ(WS)第3戦で、登板予定のなかった山本が「野手に投げさせるわけにはいかない」と自ら登板を志願していた舞台裏を明かした。
ロバーツ監督は10月27日(日本時間28日)に本拠地で行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第3戦を回顧。司会のジミー・キンメル氏が「投手を使い切ったら誰を登板させるつもりだった?」と問うと、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は「キケ(エンリケ・ヘルナンデス内野手)かミギー(ミゲル・ロハス内野手)のどちらかだった」と野手を登板させるつもりだったことを明かした。
その上で「13回頃に、その前々日に投げたヤマモトがこう言ったんだ。『僕が投げるよ。ワールドシリーズで野手に投げさせるわけにはいかない』とね」と語り、山本がブルペンで登板準備をしていた事実を明かした。両軍が次々に投手をつぎ込む総力戦。試合を決めたのは18回に放ったフレディ・フリーマンのサヨナラ本塁打だったが、それがなければ山本がマウンドに上がっていた可能性があったという。
山本はこの試合の2日前に行われた第2戦で、105球を投げて完投勝利を挙げていた。通常であれば登板の可能性は極めて低い状況にもかかわらず、「僕が投げるよ」と進言し、自らの責任と誇りを体現した形となった。
ロバーツ監督は「ウィル・クラインは4回を投げた。彼はそんなことを経験したことはなかったのだが。あれが大きかった。そしてヤマモトは(ブルペンに行って)準備をしていた。だから、もしフレディ(フリーマン)が本塁打を打っていなかったら、彼は登板していただろう」と明かした。
「選手たちは全力を尽くしてくれた」と評したロバーツ監督から、試合後にドジャースナインが点滴を受けていた事実などを聞き、激闘ぶりを知ったキンメル氏は思わず「君たちは延長を戦った分として、追加でお金もらえるの? 君たちは本当にもらうべきだよ」と率直な意見を表した。あまりに過酷な戦いを終えた選手やロバーツ監督を、労うしかなかったようだ。
(Full-Count編集部)