“勝てぬ”金満球団にNY失望 地区Vすら遠い現実…蒸し返されるオーナーの発言

コーエン氏就任後の5年間で地区Vは0回…PSは2回出場
“失意の1年”となり、過去の発言が蒸し返された。メッツは今季、フアン・ソト外野手を15年総額7億6500万ドル(当時1147億円)で獲得するなど大型補強を敢行。一時は最高勝率を誇ったものの、シーズン最終戦でポストシーズン進出を逃した。資産家のスティー・コーエン氏はオーナー就任5年目となったが“有言実行”を果たせず、ニューヨークファンも様々な反応を寄せている。
メッツはソトにドジャース・大谷翔平投手を上回る史上最高額契約を提示。今季の総年俸3億4000万ドル(約506億円)は30球団2位だった。6月12日(日本時間13日)時点ではメジャー最高勝率、プレーオフ争いでも8.5ゲーム差をつけていた。しかし、その後は投手陣に故障者が増え、9月は8連敗を喫するなど後半戦は28勝37敗と急失速。最後の最後でポストシーズンを逃した。
コーエン・オーナーはシーズン終了後に自身のX(旧ツイッター)を更新し、「メッツファンの皆さん、私は謝罪しなければなりません」「我々は期待に応えることができませんでした」などとと綴り、ファンに謝罪を行う場面もあった。
そんな中、オフに入って話題を呼んでいるのが、コーエン氏がオーナー就任時に「もし今後3~5年のうちにワールドシリーズで優勝できなかったら――いや、もっと早く実現させたいと思っているが――それは少し残念だと感じるだろう」との発言だった。
就任後の地区成績は3→2→4→3→2位と優勝はなく、ポストシーズン進出は2度だけ。昨年はリーグ優勝決定シリーズでドジャースに2勝4敗で敗れた。ワールドシリーズはまだ遠い現実に、メッツファンは「まあ、人生なんて失望に満ちているからね」「メッツはこの先、勝てる日が来るのか」「間違いなくがっかり」「みんな失望している」「MLB史上最悪レベルのレギュラーシーズン崩壊劇。複数の失敗した契約。このフランチャイズの汚名を拭い去るには30年から50年かかるかもしれない」と落胆する声が殺到した。
一方で「みんなこの3~5年(で優勝)のコメントにこだわるのをやめろよ。たしかに失望する部分もあったけど、オーナーとしてはこれ以上求めようがないだろ」「私たちに希望を与えてくれた素晴らしいオーナー」「彼は自分の役割をしっかり果たしている」「ここはコーエンを責められない。チームを良くするために、彼は進んで金を使っている。あとは投手陣に金をかけるだけだ。そこが今いちばんの弱点なんだから」と擁護する声も。確かにコーエン氏は補強資金を惜しまず、チームのために何でもする姿勢を見せている。
お金をかければ必ず勝利できるわけではない。結果的にメッツのここ数シーズンは“証明”しているものの、今季の年俸総額1位のドジャースは連覇を達成した。果たして、このオフにコーエン氏は大金を投入するのか。チームでは主砲のピート・アロンソ内野手、守護神のエドウィン・ディアス投手がFAになるなるが、今後の動きにも注目したい。
(Full-Count編集部)