40歳で戦力外…広島一筋での引退も「正直あった」 トライアウトを決断した“家族の支え”

広島・松山はマツダスタジアムで3安打をマーク
慣れ親しんだ本拠地で“らしさ”を見せた。広島から戦力外通告を受けた松山竜平外野手は12日、マツダスタジアムで行われた「エイブル トライアウト2025~挑め、その先へ~」に出場し、3安打と気を吐いた。最年長となる40歳での参加。通告を受けた直後は現役引退も頭をよぎったという。
地元広島のファンから大歓声を受けた。元中日の竹内と対戦した第1打席で右前にうまく落とした。「1本目で本当に僕らしいヒットが出たので、正直あれで勢いに乗れました」。巨人・高橋から中前打、阪神・森木からも3本目の安打をマークした。
九州国際大から2007年大学生・社会人ドラフト4巡目で広島に入団。2016年からは3年連続2桁本塁打をマークし、3連覇に貢献した。しかし、その後は出場機会が徐々に減り、今季はわずか1試合の出場。オフに広島を退団していた。
広島一筋18年。40歳になり広島でユニホームを脱ぐ選択肢も頭をよぎった。一方で2軍では53試合で打率.265をマーク。「正直なところ(引退も)ありましたけど、ずっと下でやっていてまだできるって思ったので。まだユニホームを脱ぐところじゃないなと思って」。家族からは「好きなようになっていいよ」と言われたという。
トライアウトを受けることに迷いはなかった。「受けて損はないですしね。しっかり動けるというところを見せたいというのもあったので。マツダ開催は本当に大きかった」。最終回には応援歌も流れた。「本当にファンの皆さんにいい姿を見せられたことは良かったと思います」。やるべきことは全てやった。あとは吉報を待つのみだ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)