敵軍GMもいまだに驚愕「本当に信じがたい」 山本由伸の“神業”を「子どもたちと語り合う」

ドジャース・山本由伸【写真:ロイター】
ドジャース・山本由伸【写真:ロイター】

マリナーズGM「あれほどのものは久しぶりに見た」

 ワールドシリーズで3勝を挙げ、シリーズMVPに輝いたドジャース・山本由伸投手に、他球団のGMも脱帽した。12日(日本時間13日)、GM会議の行われているラスベガスで取材に応じたマリナーズのジャスティン・ホランダーGMは「彼の勝利への意欲、シリーズを制覇するんだという決意、あれほど見事なものは久しぶりに見た」と目を見開いた。

 山本はメジャー2年目の今季、名門ドジャースでローテーションを守り抜き、30試合で防御率2.49の好成績をマーク。プレーオフでは2戦連続完投を披露。ワールドシリーズ第7戦では9回途中から登板して11回まで無失点に抑え、胴上げ投手に輝いていた。

 シリーズ3勝はランディ・ジョンソン以来24年ぶり14人目となる記録で、敵地での3勝は史上初。第3戦では登板しなかったものの、延長18回までもつれたことでブルペンで投球練習を行うなど、チームのために全力を尽くした。

 GM会議では、日本人の村上宗隆内野手、今井達也投手らにも注目が集まる。その中でマリナーズのホランダーGMは山本について触れ、「彼がこの間(ワールドシリーズで)したことは本当に信じがたいほど素晴らしいものだった。私はあれを自宅で観ていたことを今後も覚えていて、子どもたちと語り合うと思います。あれほどの勝利への意欲、マウンドに行ってシリーズを制覇するんだという決意、あれほど見事なものは久しぶりに見ました」と興奮気味に明かした。

 11日(同12日)にはジャイアンツのバスター・ポージー編成本部長が2014年のマディソン・バムガーナーのプレーオフでの活躍と山本を比較。「ヤマモトがやったことも驚きだよ」と口にしていた。

 山本については渡米前、身長が178センチと比較的低いことを懸念点に挙げる米メディアも多かった。今オフメジャーに挑戦する今井も近い体格だが、ホランダーGMは「(山本の)強い勝利への意欲、信じられないような闘争心。そうした特性は、背の高さや体重に関係なく、どこへ行っても生きるのです」と断言。球界に大きなインパクトを与えたシーズンとなった。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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