ジャッジ「SNS見ないように」 MVP論争に複雑な思いも…60発ローリーは「特別だ」

ヤンキースのアーロン・ジャッジ【写真:ロイター】
ヤンキースのアーロン・ジャッジ【写真:ロイター】

ジャッジが2年連続3度目の受賞「毎日が夢みたいだ」

 ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手は13日(日本時間14日)、全米野球記者協会(BBWAA)が選ぶア・リーグ最優秀選手(MVP)に選出された。2年連続3度目の受賞。「毎日が夢みたいだ。神様が素晴らしい環境においてくれたし、自分を支えてくれた多くの人たちのおかげで今の自分がある」と喜びを語った。

 ジャッジは152試合出場して53本塁打、114打点、OPS1.144を記録。60本塁打、125打点をマークしたマリナーズのカル・ローリー捕手との一騎打ちと見られていた。「票のことは自分にはコントロールできないし、あまり気にしていない。賞を追いかけて野球をしているわけではない。勝つこと、野球界を良くすることだけだ。1票差でも20票差でも気にしてない」と語る。ただ、MVP論争は少し気になっていたようだ。

「(専門局の)MLBネットワークを見るのは好きなので多少は目に入る。でも、他の人が議論するのは自分が気にすることではない。カルが受賞すれば、それには理由があるし、自分がとればその理由がある。どちらにしても、議論が盛り上がるのは球界にとっては良いことだと思う。ただ、SNSは一歩踏み入れると深みにハマるので、あまり見ないようにしている。自分ができるのは選手としてベストを尽くすことだけだ」

 ジャッジが1位17票、ローリーが1位13票という僅差でジャッジが受賞した。それでも、ローリーへの畏敬の念は変わらない。オールスター戦でのエピソードも明かした。

「カルは特別な選手だ。能力もすごいが、人としてリーダーとしての姿勢が本当にすごい。オールスターでは忙しい中で『チームをどう引っ張るか。チームをもっと良くするにはどうしたらいいかを聞きたい』と言ってきたんだ。数年しかキャリアを積んでないのに、そういう姿勢を持っていることに驚いた」

「彼は勝つためにプレーしているし、周囲を良くしようとしている。その姿勢が今年に繋がったし、これからも成功を続けると思う。もう十分にやれている選手。彼は特別だ。どのチームだって欲しがる存在だよ」

 ジャッジとローリーの両雄は米国代表として来年3月のWBCに臨む。連覇を目指す侍ジャパンには、これ以上ない脅威となりそうだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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