山本由伸が“犠牲”にした自らの右腕 米識者も驚愕…CY賞は3位も選ばれた“大賞”

ドジャース・山本由伸【写真:ロイター】
ドジャース・山本由伸【写真:ロイター】

PS6登板で5勝1敗、防御率1.45、2完投

 ドジャース・山本由伸投手はワールドシリーズ(WS)で全4勝のうち3勝を挙げる活躍を見せ、シリーズMVPを受賞した。「ピッチング・ニンジャ」の愛称で知られる投球分析家のロブ・フリードマン氏は“独自”のアワードに山本を選出。「自身の腕を後回しにした」と脱帽した。

 山本はメジャー2年目の今季、開幕投手を務め、チームの先発投手では唯一離脱することなくシーズンを完走。レギュラーシーズンでは30試合に登板し、12勝8敗、防御率2.49、201奪三振、WHIP0.99、メジャートップの被打率.183をマークした。シーズンの活躍が対象となるサイ・ヤング賞投票では3位に選ばれた。

 右腕の価値が一気に上昇したのはポストシーズンだった。リーグ優勝決定シリーズでは、9回1失点で球団21年ぶりの完投勝利をマーク。さらにWS第2戦でも9回1失点にまとめ、メジャー24年ぶりの2試合連続完投を達成した。第6戦は6回1失点で崖っぷちのチームを救い、第7戦には中0日で9回から登板。最終的に第7戦もチーム最多イニングを投げ抜いた。

 フリードマン氏は23日(日本時間24日)に自身のSNSを更新。「ピッチングニンジャ・ゴールデンアーム(黄金の腕)賞」に山本を選んだ。「WSでは多くの投手が登板するが、第6戦と7戦に登板するのはレジェンドの選手だけだ。それどころだけではない。ヨシノブ・ヤマモトは何年も記憶に残る投球を見せたのだ。ナ・リーグ優勝決定シリーズでは完投をマークした」と振り返った。

 27歳右腕は「冷淡な笑顔を見せる暗殺者になった」とし、登板こそしていないものの延長18回までもつれた第3戦で山本が自ら立候補してブルペン入りしたことを紹介した。「結局その試合では投げなかったが、WS第6戦では(再びマウンドに)戻って来て制圧したのだ。96球を投じ、また最高に素晴らしい投球を披露した。ポストシーズンで最高峰の投球をして、レジェンドになったのだ。第7戦では中0日で抑えを務め、またも自身の腕(の状態)を後回しにしたのだ」と、勝利のために全てを出し尽くしたことを選出理由としている。

(Full-Count編集部)

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