佐々木朗希に重なる“157勝男”の過去 「大きな自信を得た」中継ぎ転向がもたらした意義

ドジャース・佐々木朗希【写真:ロイター】
ドジャース・佐々木朗希【写真:ロイター】

1年目にポストシーズンで中継ぎを経験した157勝左腕

 メジャー1年目は先発として苦戦するも、終盤に中継ぎとして復帰し、ポストシーズンでも躍動したドジャースの佐々木朗希投手。来季は再び先発に戻る構想だが、中継ぎの経験は本人にとって糧となったのか。メジャー157勝の左腕が、自身の経験に基づいて語った。

 佐々木は今季序盤、先発として8試合に登板し、1勝1敗、防御率4.72だった。5月に右肩インピンジメント症候群のため離脱し、9月に復帰後の2試合は中継ぎで登板。ポストシーズンでは9試合に登板し、防御率0.84、3セーブとクローザーとしてチームのワールドシリーズ制覇に貢献した。

 この復活劇は、米スポーツ局「MLBネットワーク」の情報番組「ホット・ストーブ」でも話題に上がった。レイズやタイガース、ブルージェイズ、レッドソックス、ドジャースでプレーし、メジャー通算157勝を挙げたデビッド・プライス氏が、自らの経験と重ねながら佐々木の今後について語った。

 プライス氏は新人だった2008年、レイズの一員としてプレーオフで5登板し、防御率1.59、1セーブと好投。チームはワールドシリーズで敗れたが、翌年から8年連続2桁勝利を挙げるなど飛躍のきっかけとなった。2010年にウォーレン・スパーン賞、2012年にはサイ・ヤング賞に選ばれるなど、メジャーを代表する先発左腕として活躍した。

 番組内では司会者でマリナーズ時代は二塁の名手だったハロルド・レイノルズ氏が、先発型の若手投手が中継ぎで投げることについて「正しい道なのでしょうか?」と問いかけた。プライス氏は「MLBのプレーオフで投げられるのなら(当時は)何だってやっていたと思うよ」と回顧。「とても若い時期にプレーオフを経験できたことは、極めて大きなことだった。クラブハウスで一員になって、一緒にフィールドで過ごすことができた。そして、大事な場面でアウトを奪えた」と強調した。

 続けて「ロウキはそれをすることができた。彼にとって大きな自信を得ただろう。シーズン序盤は(調子が)良くなかったし、結果がでていなかったからね」と語り、佐々木にとって大きな価値のある経験だったと指摘。さらに「マイナーに行って(問題を)解決し、健康な状態になって調子を取り戻した。プレーオフでは、ドジャースにとっていくつかの最重要場面でアウトを記録したんだ。なので(中継ぎの経験は)彼にとってとても大きいだろう」と評価した。

(Full-Count編集部)

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