風呂場、ロッカー、トイレ…DeNA選手が指摘する「隙の多さ」 グラウンド外で起きていた“乱れ”

契約更改交渉を終え会見したDeNA・柴田竜拓【写真:町田利衣】
契約更改交渉を終え会見したDeNA・柴田竜拓【写真:町田利衣】

来季11年目の柴田が指摘「野球選手としてというか、人としての部分」

 DeNAの柴田竜拓内野手が24日、横浜市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、700万円減の年俸4000万円(金額は推定)で契約を更改した。プロ11年目を迎える来季へ「必ず優勝ですね」と目標を掲げ、そのために隙のないチームになる必要性を説く。今季は随所に“隙”が見られたことを指摘し、嫌われ役になる覚悟も示した。

 プロ10年目の今季は70試合の出場で打率.091(22打数2安打)に終わった。4年連続のダウン更改となり、「見ての通りです。もっと練習します」と苦笑いだが、守備固めやバントなど欠かせない役割を担った。脱臼癖があったことから、10月28日には左肩関節不安定症烏口突起移行術を行い、順調にいけば来年1月中旬にはリハビリ組を卒業できる予定だ。

 27年ぶりの優勝を目指すためにも、柴田にとって目を瞑ることのできないチームの“乱れ”がある。「隙が多いチームなので。ロッカーであったり、お風呂、トイレ、そういう部分に表れるんです。グラウンドだけじゃなくて、そういうところに表れる隙を無くしていけば、本物のチームというか、隙のないチーム、本当に『凡事徹底』っていうのができるチームになってくるんじゃないかなって思います」。

 風呂場に外したテーピングがそのまま置かれていたり、ゴミの分別ができていないことや、ロッカーにゴミが落ちていることも……。野球のプレーと直接的には関係のない部分だが、「そういうことに気付けなければ、グラウンドでの変化、相手の変化やちょっとした相手の隙に気付けなかったりっていうところに繋がってくると思うので」と説明した。

 これまでチーム内では、気付いた人が捨てることが多く、厳しく注意することはなかったという。そのため同じことが繰り返されていたのが現実だった。普段は穏やかな31歳も「勝つためには、嫌われ役じゃないですけど、うるさく言っていってもいいかなと思うので。そういうところも含めてやっていきたいなと思います」と強い覚悟を示した。

「野球選手としてというか、人としての部分でもあると思うので、そこは徹底してやっていかないと。当たり前のことができないと、グラウンドでパフォーマンスってなかなか出せないと思うので」と柴田。相川新監督が掲げる「凡事徹底」にも繋がるところ。DeNAの27年ぶりのリーグ優勝は、まずグラウンド外の“隙”をなくすことから始まるのかもしれない。

(町田利衣 / Rie Machida)

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