ド軍に重くのしかかる「112億円」 課題は明白も…足枷になる“危険な”巨額契約

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督【写真:荒川祐史】
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督【写真:荒川祐史】

スコットは今季MLB最多10度のセーブ失敗

 ドジャースは今季ワールドシリーズ連覇を果たし、来季は3連覇を狙う。しかし、クローザーという明確な課題を抱えており、このオフも大物を補強すると言われている。MLB公式サイトは「ドジャースのクローザー探しを左右する3つの疑問」と題し、“次なる守護神”を予想した。

 かつてはケンリー・ジャンセン投手が絶対的存在として最後を締めたが、2021年オフにFAとなって以降、ドジャースに明確なクローザーは君臨していない。MLB公式サイトは「第1に答えはすでにロースターにいるのか?」として現在の陣容を振り返り、「この問題を解決するためにFA市場のトップクローザーだったタナー・スコットを4年7200万ドル(約112億円)で獲得した」と昨オフのストーブリーグに注目した。

 ドジャースはスコットの他、ブレイク・トライネン投手、カービー・イエーツ投手と実績あるベテラン組を補強したが、いずれも不発。スコットに至ってはメジャー最多10回のセーブ失敗、防御率も4.74と期待外れだった。同メディアは「スコットに2024年のオールスター級の姿を取り戻せると信じているかどうかだ。もしそうでなければ、再びFA市場に頼らざるを得ないかもしれない」と、次なる補強を提案する。

 第2の疑問として「今年もトップクローザー獲得に動くのか?」とした。今年のFA市場では大物リリーフが複数人いるなかで、群を抜くとしたのが今年3度目の最優秀救援投手賞に選ばれたエドウィン・ディアスだ。31歳右腕は、報道によれば、前回メッツと結んだ5年1億200万ドル(約159億円)規模の契約を望んでいると言われている。「スコットの契約があと3年を残っている状況で、ドジャースはそこまで踏み込む覚悟があるのか?」と、獲得へのハードルは高いとも見ている。

 スコットに依存しすぎず、ディアスを狙わないとして、第3の選択肢に挙げたのが「復活を狙う元オールスターに賭けるべきか?」。ディアスに次ぐ存在としては、デビン・ウィリアムズ投手やライアン・ヘルズリー投手がいる。ウィリアムズは2020年に新人王、2度のオールスター、2023年に36セーブを挙げたが、今季は防御率4.79と不振。2024年セーブ王のヘルズリーもFAイヤーに防御率4.50に終わった。

 記事では「スコットという不確実性を抱える中で、さらに同じような“復調待ち”の投手に賭けることをドジャースが避けるなら、選択肢は一気に狭まってしまうだろう」と締めくくった。果たして、ドジャースは喫緊の課題にどう向き合っていくのだろうか。

(Full-Count編集部)

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