統一・知念広弥が台湾プロ野球で1軍初登板 敗戦投手も「人生で1番楽しい試合」
日本人投手としては4年ぶり、開幕から2軍で調整続ける
台湾プロ野球の統一ライオンズに所属する知念広弥投手が22日、富邦ガーディアンズ戦で先発登板を果たした。5回途中7失点のホロ苦デビューとなったものの、日本人選手としては4年ぶりの1軍登板となった。
ついにこの日がやってきた。台湾という異国の地で開幕から2軍で投げてきた日本人左腕が、念願の1軍登板を果たした。日本人選手の1軍登板は2014年の正田樹投手(当時Lamigo)以来4年ぶり、統一に限れば2012年の鎌田祐哉氏以来6年ぶりという、実に久々の出来事となった。
3月に自費で入団テストを受け、オープン戦での好投が評価された知念は、これまで助っ人選手の登録枠の関係で主に2軍で先発として投げてきた。第4の助っ人として入団したとはいえ、契約は月単位。シビアな環境で1軍登録の日を待ち続けてきた。他の選手の退団が決まったことで17日に1軍へ。即登板かと思われたが、天候も災いし登板が延期されていた。
敵地・新荘球場で行われた富邦戦では3回まで無失点に抑えたが、4回に犠牲フライで1点を失った後の5回、突如として崩れる。先頭打者を三遊間への安打で出塁させると、2死二塁までこぎつけるが、連続安打と死球で一挙6点を失った。結局、4回2/3を投げて9安打5奪三振7失点だった。
試合は統一が3-13で敗れ、知念は敗戦投手となったが、試合後は現地メディア「蘋果日報」の取材に対し「人生の中で1番楽しい試合でした。」と振り返っている。また、同記事では、みなみ夫人が日本から応援に駆けつけたことも紹介。知念は「今日はいいところも悪いところもあった。次回登板では彼女により良い投球を見せたい」と意気込みを語ったという
今回は悔しい結果となったが、これまで夫婦二人三脚で目指してきた1軍の舞台に到達した。次こそは勝利投手となり、台湾球界の歴史に自身の名を刻みたいところだ。背番号14を付ける日本人左腕の挑戦はまだまだ続く。
(豊川遼 / Ryo Toyokawa)