桑原将志が“異例”退団会見のワケ「感謝の気持ちを発したい」 DeNA在籍14年、溢れた思い

退団会見に臨んだ桑原将志【写真:小林靖】
退団会見に臨んだ桑原将志【写真:小林靖】

いまだに忘れないプロ初打席…「チームを鼓舞できるプレーヤーになりたい」

 海外フリーエージェント(FA)権を行使して西武への移籍が決まったDeNAの桑原将志外野手が2日、横浜市内の球団事務所で退団会見を行った。開口一番「このように会見の場を用意してくださいましたベイスターズ関係者の皆さま、ありがとうございます」と、DeNAに感謝の思いを語った。

 桑原は2011年ドラフト4位で福知山成美高から入団。2016年に133試合に出場してブレークを果たすと、2017年には全143試合に「1番・中堅」で先発出場してリードオフマンに定着した。2024年は日本シリーズで打率.444、1本塁打、9打点をマークして日本一の立役者となり、シリーズMVPを獲得した。

 今季は開幕直前の骨折で出遅れたが、106試合で打率.284、6本塁打、27打点、10盗塁の成績を残した。5年連続で100試合以上に出場し、4年連続Aクラス入りに貢献。背番号「1」を背負い、走攻守に熱いプレーで「ハマのガッツマン」としてファンから愛された。

 桑原は会見が始まると、「このように会見の場を用意してくださいましたベイスターズ関係者の皆さま、ありがとうございます。来シーズンより埼玉西武ライオンズでプレーすることを決めました。14年間、球団関係者、スタッフ、指導者、裏方の皆さま、先輩、後輩、色々な方に支えられて頑張ってこられました。本当に感謝しています」と御礼の言葉を口にした。

 退団で会見を行うのはかなりの異例。実施に至った背景も、やはり感謝の思いからだった。「会見を通してこれまで支えてくださった関係者の方もいますし、ファンの方もいますし、その方々に感謝の気持ちを発したいと思ってこのような場を設けていただきました」と意図を明かした。

 ベイスターズに在籍して14年。今でも忘れないのは「プロ初打席」の光景だ。「そこからスタートしたので鮮明に蘇ります。ちょっと頭テンパりすぎて景色は覚えていないんですけど、渡辺直人さんがすぐベンチの横に来て背中を押してくださって勇気を持って打席に立てたし、自分もそういうプレーヤーになりたいと、チームを鼓舞できるプレーヤーになりたいと思ってスタートしたので、鮮明に残っています」と目を輝かせた。

 常に支えてくれたファンへの思いを忘れない。「あの応援歌、ガッツマンというフレーズがこれまでの僕の野球人生を後押しというか作り上げてきたと心の底から思いますし、改めて自分のプレースタイルがそういうものだと、ファンの皆さまに成長させていただいたと本当に感謝しています」と話した。

(Full-Count編集部)

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