阪神とDeNAの“決定的違い” 正捕手がマスク越しに痛感…募る自責の念「足を引っ張った」

「フィールド内の監督と言われる捕手がしっかりするとチームは強い」
DeNAの山本祐大捕手が2日、横浜市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1900万円アップの7300万円(金額は推定)で来季契約にサインした。今季は1軍を“完走”して104試合に出場したが、「捕手の中では一番多く出させてもらったんですけど、その中でチームが2位というのは責任を感じないといけない」と悔しさをにじませた。
昨年はシーズン終盤に死球による骨折があり離脱。チームは3位から日本シリーズを制したが、ポストシーズンでプレーすることはできなかった。今季はクライマックスシリーズ(CS)のファーストシリーズ・巨人戦、ファイナルステージ・阪神戦の全5試合に先発出場。しかし阪神戦では3連敗を喫し、1勝もできずに敗退した。
「すごい緊張感の中でやれました。阪神戦ですごく足を引っ張りましたけど、それもすごくいい経験にしたいなと思っていますし、今後に繋げていくのは自分次第だと思っているので、ああいうところで結果を出せる選手になれるように頑張ります」
CSファイナルステージ第1戦、0-0の6回1死二塁から二塁走者の近本が森下の1球目に三盗を決め、その後森下の中前適時打で生還。これが決勝点となった。バットでは3試合で計8打数1安打の打率.125。レギュラーシーズンで13ゲーム差をつけられ独走優勝を許した阪神の壁は、最後まで高かった。
山本は「阪神タイガースさんは野球がうまくて隙がなくて、いい野球をされているので、そういったところでミスは命取りになる。緊張感を持ちながら、そういうミスを減らしていきながら勝負したいなと思います」と来季に向け燃えている。
新たに就任した相川亮二監督はバッテリーを中心に勝つ野球を掲げている。「優勝というところは本当に成し遂げないといけないところ。フィールド内の監督と言われる捕手がしっかりするとチームは強いと思うので、そのひとりになりたいなと思います」と山本。その目は頂点だけを見据えていた。
(町田利衣 / Rie Machida)