古田敦也氏がWBC正捕手に推す巨人29歳「相手が嫌がる選手」 代表入りに“求める条件”

「フルタの方程式・ファン感謝デー」に出演した古田敦也氏【写真:宮脇広久】
「フルタの方程式・ファン感謝デー」に出演した古田敦也氏【写真:宮脇広久】

「フルタの方程式 ファン感謝デー」2部制に各800人の観客を動員

 現役時代にヤクルトで強打の捕手として、打っては通算2097安打、守ってはゴールデン・グラブ賞10回を誇った古田敦也氏が、今月2日に都内で「フルタの方程式 ファン感謝デー2025」を開催。来年3月に迫るワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、古田氏が考える野球日本代表「侍ジャパン」の正捕手にも言及した。

「ファン感謝デー」は午後1時半開始の第1部と午後6時半からの第2部の2回行われ、各800人の観客が来場。第1部では「WBC直前!ドラフト会議」と題し、古田氏、前ヤクルト監督・高津臣吾氏、元阪神監督・矢野燿大氏、元ヤクルト監督・真中満氏の4人が、日本人メジャーリーガーとNPBで活躍中の日本人選手の中からドラフト形式で各12人を選び、それぞれスタメンを作成するという趣向が凝らされた。

 初っ端の1巡目から、古田氏と真中氏がドジャース・大谷翔平投手を指名し競合(高津氏はヤクルトからポスティング申請中の村上宗隆内野手、矢野氏はドジャース・山本由伸投手を指名)。抽選で古田氏が当たりくじを引き当てるシーンがあった。

 注目されたのは、なかなか名前が挙がらなかった捕手陣だ。高津氏がようやく10巡目に巨人・岸田行倫捕手を指名したのが最初だった。「キャッチャーに関しては悩みましたが、“打てるキャッチャー”ということで指名しました」と高津氏。これに対し古田氏は、DeNA・山本祐大捕手を11巡目に指名したが、「(本当は岸田を)取りたかった。(11巡目以降でも)取れるかなと思っていた」と悔やんだ。

 第1部終了後、古田氏に取材すると、「僕はWBCで日本の捕手には、今年11月に行われた日韓戦(ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本 vs 韓国)に出場した4人(岸田、オリックス・若月健矢捕手、阪神・坂本誠志郎捕手、ヤクルト・中村悠平捕手)の中から3人が選ばれると見ています」と予想を披露。「WBCには日本に導入されていないピッチクロック、ピッチコムが採用されます。急にやってもなかなか対応できませんから、日韓戦で経験した4人以外からの選出はないと思います」と語った。

岸田の父・辰則さんは兵庫・川西明峰高の1年先輩で当初は同じ捕手

 日本が3大会ぶり3度目の優勝を果たした2023年のWBCでは、ヤクルト・中村、ソフトバンク・甲斐拓也(現巨人)、巨人・大城卓三の3捕手がメンバー入りしていたが、世代交代も進んでいる。そんな中、古田氏が高く評価し“正捕手”に推すのが岸田だ。「巨人には今季、甲斐が大型契約でFA移籍してきて、開幕当初は甲斐が起用されていましたが、途中からレギュラーが岸田に交代する形になりました。チーム内の事情は僕にはわかりませんが、お金を使って呼んできた選手を差し置いても起用するくらい、阿部(慎之助)監督が評価するところがあったのだと思います」と指摘。「岸田は武骨な感じがいいですよね。打撃でもバットを短く持ち、泥臭く食らいついていく。相手が嫌がる選手だと思います」と目を細める。

 実は岸田の父・辰則さんは、兵庫・川西明峰高の野球部時代に古田氏の1年先輩。当初は辰則さんも捕手だったが、古田氏の入学後、遊撃手にコンバートされた。古田氏は「岸田さんは僕より肩が強くて、足も速かった。僕が優秀だったのではなく、岸田さんの方が優秀だったからこそ、ショートに回ることができたのです」と強調した。

「ファン感謝デー」にはバラエティ的な演出も施され、オープニングで古田氏は客席から登場。観客がペンライトを振る中、古田氏自身が現役時代の1994年に歌手として小室哲哉さんプロデュースでリリースした楽曲「Xeno(ゼノ)~見知らぬ人~」を熱唱しながらステージへ向かった。

 また、日米通算112勝の実績を持つ斎藤隆氏が、自前の赤い衣装で、吉川晃司さんのヒット曲「せつなさを殺せない」を歌うシーンも。斎藤氏は知人の間では“ハマの吉川晃司”の異名を取っているそうで、吉川さんの代名詞であるシンバルキックまで披露していた。

「フルタの方程式 ファン感謝デー2025」は、アーカイブ視聴できる配信チケットを販売中(https://www.tv-asahi.co.jp/douga_mv/ex-theater-online/furuta_houteishiki25/)。チケットは各公演2500円で、第1部・第2部セット券が4000円。グッズ付き配信チケットも各公演3000円、第1部・第2部セット券4500円で販売されている。販売は来年1月12日午後11時59分まで、アーカイブ視聴は同13日午後11時59分までの予定となっている。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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