日本のコンビニに衝撃「こんなものまで」 棚に並ぶ“好物”…日本撃破の台湾左腕が絶賛

台湾プロ野球(CPBL)の台鋼ホークス・陳柏清【写真:篠崎有理枝】
台湾プロ野球(CPBL)の台鋼ホークス・陳柏清【写真:篠崎有理枝】

プレミア12で世界一に輝いた台湾代表の陳柏清

 世界一で起こった変化、日本で感じた驚きを明かした。昨年のプレミア12でチャイニーズ・タイペイが決勝で日本を下して初優勝を果たしたのは記憶に新しい。台湾球界にとって歴史に残る大会となり、国全体が熱狂に包まれた。歓喜の輪の中にいた台湾プロ野球(CPBL)の台鋼ホークスの陳柏清(チェン・ボーチン)投手が当時を振り返った。

 呉念庭内野手(元西武)や王柏融外野手(元日本ハム)、櫻井周斗投手(元DeNA・楽天)など、日本球界に縁のある選手を多く擁する台鋼ホークス。そんなチームで唯一、昨年のプレミア12代表に選ばれたのが陳だった。大会後は、日常生活に思わぬ変化が訪れた。「プレミア12で優勝したあと、外に出かけるたびに『写真を撮っていいですか』とか『応援しています』と声をかけてもらうようになりました。友達と食事に行くと、やっぱり注目されてしまう。まだ慣れなくて、少し不便に感じることもあります」。人気の高まりを実感する一方で、プライベートの時間が少し制限されることもあるようだ。

 大会中には日本でのプレーも経験。東京ドームでの試合は強く印象に残っている。「日本のファンの応援が本当に熱くて『ドームが揺れている』と思いました。外野からの応援が球場全体に広がって、一つになって声援を送っている。あの一体感は特別でした」。台湾も熱い応援で知られるが、感じる雰囲気は違うという。

 試合以外でも、日本での体験は驚きの連続だった。中でも印象的だったのはコンビニの品揃えだ。「日本のコンビニは食べ物の種類がとても豊富です。特に『寿司』が売っていることに驚きました。『こんなものまで売っているんだ』と思いました。寿司はどのネタも全部好きです。もちろん買って食べました」。グルメの思い出は他にもあり、東京ドームの食堂で食べたカレーについては「これまでで一番おいしかった」と振り返る。「カレーがすごく好きなんですが、東京ドームで食べたカレーが、今まで自分が食べた中で一番おいしかった。コクがあって、今でも忘れられない味です。日本の環境は自分にとってすごく快適でした」と笑顔を見せた。

 これまでに3度日本を訪れており、次は「北海道に行って雪を見たい。日本ハムの本拠地、エスコンフィールドにも行きたいです。北海道はお寿司もおいしいですよね」と目を輝かせた。「日本と台湾は距離がありますが、もっと日本のファンの方にも台湾の野球を見てもらいたいです。自分もそのきっかけを作れるように頑張りたいです」。プレミア12の頂点を経験した左腕は、野球という共通言語で日本と台湾をつなぐ架け橋となる。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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