ド軍が諦めていたディアス獲得 本部長が見出した好機…NY紙が嘆くメッツの“失態”

2日にウィリアムズと3年5100万ドル契約…「少し前向きな反応が見られた」
今季3度目の最優秀救援投手賞を受賞したエドウィン・ディアス投手は、メッツではなくドジャース移籍を選んだ。入団会見では「勝てるチーム」と明かし、自身初のワールドシリーズ制覇への思いを口にした。古巣メッツもドジャースに匹敵する金額を提示したものの、どうやらディアスの心が“傾いた”瞬間があったようだ。ニューヨーク地元紙が報じている。
「ニューヨーク・ポスト」は13日(日本時間14日)、「デビン・ウィリアムズとメッツの契約が、どのようにドジャースのオフシーズンを完全に変えたか」との見出しでディアス移籍の裏側を振り返った。ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長の話を引き合いに出し、ドジャースはディアスに関心を寄せていたものの、「オフシーズンが始まった時点では、獲得(の実現)がそれほど現実的だとは思っていなかった」という。
フリードマン編成本部長は「我々は関心があるという連絡を入れて、確認はしていた。ただ、頭の片隅では『これにあまり時間をかけすぎるのはやめよう』という感覚だった。彼がニューヨークを離れる可能性はかなり低いと思っていたからだ」と、ほぼ獲得を諦めていたという。しかし転機が訪れた。
メッツが1日(同2日)、デビン・ウィリアムズ投手と3年5100万ドル(約78億9000万円)で契約を結ぶと、ニュースを知ったフリードマン編成本部長は数分後にディアスの代理人に改めて接触。すると、「少し前向きな反応が見られた」という。そして「そこから本格的に動き始めた。そして月曜日の夜から、実際には火曜日の朝になってようやく、『よし、本当にチャンスがある』と感じるようになった」と明かしている。
MLB公式サイトのメッツ番アンソニー・ディコモ記者によると、メッツの提示額は3年6600万ドル(約102億4000万円)で、ドジャースとの差額はたった300万ドル(約4億5000万円)だった。そして待ち受けていたのは、守護神の同一リーグ覇者への流出。今後もブルペンの補強を進めるが、ディアスの他にも続々と有力選手が消えている。同紙は「メッツがディアス流出という損失を埋めるための補強選手を探し続ける中、ドジャースは3年連続のワールドシリーズ制覇を目指し、9回にディアスを擁することに歓喜している」とし、“逃した魚”の大きさを嘆くしかなかった。
(Full-Count編集部)