2年間で110試合でも戦力外の現実 防御率1.93右腕獲得も…燕、現ドラで分かれる“明暗”

第1回と第2回の移籍組は既に戦力外に
出場機会に恵まれない選手の移籍活性化を目指すため2022年から始まった現役ドラフトは、第4回の実施を終えた。ヤクルトは今オフ、広島から大道温貴投手を獲得しているが、ここで過去3回の結果を振り返る。
最初の2回はいずれも厳しい内容だった。ヤクルトがリーグ連覇した直後に行われた2022年の第1回では、ロッテから成田翔投手を獲得。ロッテでは7年間で15登板に終わっていた左腕は、ヤクルトでも3登板に終わると、オフには1年で戦力外通告を受けることになった。
続く2023年の第2回では巨人から北村拓己内野手が加入した。巨人でも内野の控えとして出場機会があり、ヤクルト移籍後も2年間で110試合出場、27安打と控えとしてはまずまずの出番があった。だが、こちらも2025年オフに2年で戦力外となってしまった。
2024年の第3回では、広島で3年連続の2桁ホールドを残すなど中継ぎとして十分な働きを見せ、2023年には24セーブを挙げた矢崎拓也投手が入団。移籍1年目の今季も45試合で12ホールド、防御率1.93と苦しいブルペンを支え、過去3回の中では今のところ最も成功したと言える。同じ広島から加入した大道は、最近2年間は計5登板にとどまっているが、この流れで復活を期待したい。
一方、ヤクルトから放出された選手はどうだろうか。第1回でオリックスに移った渡邉大樹外野手はわずか1試合の出場に終わり、同年限りで現役引退。第2回で中日に移籍した梅野雄吾投手は2年間で計44試合に登板するも、防御率はいずれも4点台と安定感には欠ける。
第3回で楽天へ移った柴田大地投手は6試合の登板に終わり、オフには戦力外通告を受けるも異例の再契約で残留が決まった。今オフの第4回では通算131安打、18本塁打とパンチ力のある濱田太貴外野手が阪神へ移籍。レギュラーの層が厚い新天地で持ち前のパンチ力を発揮できるかどうかが鍵となりそうだ。
(Full-Count編集部)