281億円予想→まさかの“5分の1契約” 村上宗隆への現地の分析…岡本和真への影響は?
ホワイトソックスの入団会見に臨んだ村上宗隆【写真:ロイター】米メディアが辛辣分析「一塁手としても十分な能力は期待できない可能性」
ヤクルトからポスティングシステムを申請した村上宗隆内野手が、ホワイトソックスと2年総額3400万ドル(約53億2000万円)で契約したことに多くの米国ファンは驚いた。米移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」では8年総額1億8000万ドル(約281億5000万円)の契約が予想されるなどメガディールが期待されていたが、蓋を開けてみれば総額はわずか5分の1程度。その原因はどこにあったのだろうか。
米野球専門誌「ベースボール・アメリカ」のジェフ・ポンテス氏は、ポッドキャスト番組「ファウル・テリトリー」に出演した際、予想できた結末だと言い切った。
「(契約総額は)本人や代理人が予想していたよりもはるかに低かっただろうが、コンタクト能力の不足、打球の質がメジャーで通用するかは、常に村上について回った疑問符であり、三塁手としての適性はメジャーレベルではないことも明らかだった」
“2人の日本人選手”の先例…米記者が引き合いに
「日本で56本塁打を放ったことのある村上の将来的な可能性は、フィリーズのカイル・シュワーバー外野手(2025年成績:56本塁打、132打点、OPS+150)、あるいはア・リーグ新人王を獲得したアスレチックスのニック・カーツ内野手(2025年成績:36本塁打、86打点、OPS+173)に匹敵する。しかし、筒香嘉智外野手と似たような結末を迎える可能性も高い」
筒香はNPBで2016年にリーグトップのOPS1.110、メジャー移籍前年の2019年にもOPS.899を記録していたが、MLBではレイズなどで計3シーズンを過ごし、通算で打率.197、18本塁打、OPS.630、OPS+76という低調な打撃成績に終わった。また、守備では両コーナーの内野、外野を守ったものの指標はほとんどがマイナス評価で、通算WARは-2.3だった。
ブリトン氏は村上の成績を予測するうえでもう1人考慮すべき選手として、岩村明憲氏の名も挙げている。レイズ、パイレーツ、アスレチックスで計4シーズンをプレーして残した通算成績は打率.267、16本塁打、OPS.720、OPS+92、WAR4.5。内野手としての守備力では見劣りしなかったものの、長打力という点では日本時代から大きく数字を落とした。ヤクルト在籍時の2004年には44本塁打を放つなど、渡米前年の2006年まで8年連続で2桁本塁打をマークしていたが、MLBではルーキー時の2007年にマークした7本塁打が最多だった。岩村氏が村上と同じヤクルトでプレーし、打者有利の神宮球場を本拠地にしていたことも、米国のアナリストたちは「気になる点」と指摘していた。
「岡本はFA市場で村上よりも有利な条件を得る」理由とは?
そして、米国にはかねてこんな厳しい評価があるのも事実だ。
「日本人投手は米国でも日本時代同様の成績を期待できるが、打者は日本時代の数字から差し引いて考えなければならない」
イチロー氏と大谷翔平投手を除き、日本時代と同様の打撃成績をメジャーで残した選手はいない。そんな背景もあり、村上の契約には“期待値”より“リスク回避”がついて回ることになった。
(笹田大介 / Daisuke Sasada)
