若月健矢の“異常な頑丈さ”に驚愕 阻止率.394でも…19歳の堀柊那が突きつけられた現実

オリックス・堀柊那【写真:小林靖】
オリックス・堀柊那【写真:小林靖】

2軍では守備率.992、盗塁阻止率.394でリーグトップ

 オリックスの堀柊那捕手が、打撃と守備のレベルアップを掲げ、1軍定着を目指している。「守備は少しよくなりましたが、打撃も含めてもっとレベルアップして、先輩捕手に少しでも近づきたいと思っています」。3年目のシーズンに向け、1軍定着を目標に掲げた。

 堀は報徳学園(兵庫)から2023年ドラフト4位でオリックスに入団。1年目はウエスタン・リーグで72試合に出場し、177打数45安打、20打点、打率.254と健闘。今季は79試合で228打数49安打、13打点、打率.215。1軍には3試合に出場し、2年目で初めて1軍で先発マスクを被った10月3日のソフトバンク戦(みずほPayPayドーム)では、東浜巨投手からプロ初安打も放った。

 課題は打撃だ。「(2軍では)結構、試合に出させてもらい、守備はどんどんよくなってきているのですが、バッティングは毎日のように試合に出ていると、一気に打率が落ちてしまいました」と堀。1か月の戦線離脱がありながら1年目とほとんど試合数が変わらないことを考えると、出場機会は大幅に増えた印象だ。3試合連続出場も3度あり、“重労働”のポジションからくる疲労が影響したことは否めない。

「体が疲れている時でも、打撃でもっと結果を残したい」という堀が目指すのは、1軍で過ごした際に接した若月健矢捕手だという。「練習量はすごいですし、ボールも後ろに逸らさない。ピッチャーとの信頼関係もあります。体の疲れなども全く見受けられませんでした。すごく体が強い選手だと思いました」。1軍で過ごした期間は1か月足らずだったが、間近でみた若月は堀にとって驚きでしかなかった。

 今季の守備率.992はウエスタン・リーグトップ。盗塁阻止率でも.394で、2位の深草駿哉捕手(ハヤテ)の.272を大きく上回った。「スローイングとワンバウンド(の捕球)はよくなったと思います。投手とのコミュニケーションも取れるようになったし、特徴も理解して1年目よりよくなりました。打撃面も含めて課題をひとつずつつぶしていきたい」。秋季キャンプから取り組んでいるウエートトレーニングを継続して強い体で、先輩捕手らとの競争に加わってみせる。

〇北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者一期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。

(北野正樹 / Masaki Kitano)

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