オリ森友哉が掲げた「3冠王」 不本意に終わった移籍3年目…契約最終シーズンは「死に物狂い」

トークショーでファンの前で公言「本塁打70本」
オリックスの森友哉捕手が、プロ13年目の目標に「3冠王」を掲げた。
「3冠王です。目標は高ければ高いほどいい。ライバルはいません」。2025年末に開かれたトークショーで、森がファンの前で宣言した。「本塁打は70本。2試合に1本、いきます」と続けて笑いを誘ったのはファンへのリップサービスだが、3冠王を獲る気持ちで新しいシーズンに臨む気持ちは本気だ。
森は大阪桐蔭高から2013年ドラフト1位で西武に入団した。2年目から138試合に出場、打率.287、17本塁打を記録。6年目に打率.329で首位打者を獲得し、連覇を支えたとしてMVPにも輝いた。国内フリーエージェント(FA)権を行使してオリックスに移籍した2023年は打率.294でチームの3連覇に貢献した。
しかし、2025年は2度の足の怪我で戦列を離れ、出場50試合で打率.205、1本塁打に終わってしまった。「全然ダメ。体との戦いでした。よくなったと思ったらけがの繰り返しだったという感じでした。けがをしたら、基本的に早く戻りたいから無理をするんです。でも今年に関しては無理ができないというか、(プレーを)やりながら治せないし、いい結果もついてこないのでしっかりと治そうと考えました」と振り返ったように、満足のいくシーズンは送れなかった。
そんな中でオフに飛び出したのが「3冠王」だった。「僕はホームランを狙って打てるタイプではありません」という森だけに、本塁打王実現のハードルは高いが、それだけ今季にかける思いが強いという証だ。足などを痛めた2024年シーズンに続き、2年連続の戦線離脱。西武時代から下半身の強化に努めてきたが、激務の捕手として10年以上もプレーを続けてきた“勤続疲労”が一気に襲ったことは想像に難くない。「体作りをしっかりとやって、自分に負けない気持ちや戦う気持ちを常に持ち続けたい」と、沖縄・宮古島で行う自主トレでは1年を通して怪我をしない体作りに主眼を置く。
「(3冠王宣言は)みんなに対してですね。(福森)大翔も含め、自分自身にもそう言い聞かせて、死に物狂いでやらないといけない1年だと思っています」と、大阪桐蔭高野球部時代の同級生で希少がんと闘っている福森さんの名前も挙げて自分を鼓舞した森。オリックス移籍時に球団と交わした4年契約の最終年に、再び打撃でチームを優勝に導く。
〇北野正樹(きたの・まさき)大阪府生まれ。読売新聞大阪本社を経て、2020年12月からフリーランス。プロ野球・南海、阪急、巨人、阪神のほか、アマチュア野球やバレーボールなどを担当。1989年シーズンから発足したオリックスの担当記者一期生。関西運動記者クラブ会友。2023年12月からFull-Count編集部の「オリックス取材班」へ。
(北野正樹 / Masaki Kitano)